子供がだだをこねたら、要求をのむ? 正座をさせる? 理由説明する?
難しい子供の躾
みなさんは、お子さんが悪いことをしたときに叱って躾をしていると思いますが、どのような叱り方をしているでしょうか?
自分の感情にまかせて怒って怒鳴り散らすというのは論外ですが、場合によっては子供には子供の言い分というものがあります。
明らかに悪いことをしたときは、それを正すということになるでしょうし、子供もそれが悪いことだと認識している場合もあります。
一方で、子供は子供としての論理で、その行動をとっているというケースもあります。
子供は小さな怪獣と言われるように、一旦すねて親の言うことに反抗的になると、それをまだ上手く口で説明して説得することができないので、殴る・駄々をこねる・反抗・交渉・耳を貸さないといった問題行動にでてくるのです。
子供の反抗パターンを大きく2つに分けると
子供の反抗は、大きく2つに分けることができると思います。
一つが、他人に暴力を振るったり、大声を出してわめき散らすなど、直接他人に迷惑となる行為
そしてもう一つが、だだをこねる、反抗的な言葉を言う、耳を貸さないで知らんぷりをするといった行為です。
たとえば、子供が、ソフトクリームを食べている他の子供をみて、さっきご飯を食べたにもかかわらず、ソフトクリームを今すぐ食べたいという要求をもって、いろいろな行動にでてきたとします。
ある場合は、親を殴ったり、大きな声で泣きわめいたり、あるケースでは服を引っ張ってねぇねぇとずっとぐずっていたり。
この場合、子供の要求は、「あの子のように、今すぐソフトクリームを食べたい」です。
子供の反抗に対し親がとる3つの行動パターン
そこで親がとる行動としては、妥協、理由の説明、罰の3つにまとめられるかと思います。
妥協は、「それじゃ家までおとなしく歩いて帰ったら、家で食べさせてあげる」「食べ過ぎだからお母さんと半分ずつね」というものです。
理由の説明は、「今、お昼ご飯食べたばかりでしょ。食べ過ぎると体が負担となって良くないんだよ」という説明をするものです。
罰は、正座をさせたり、おもちゃを没収したりするというものです。
幼児の躾では、短期的には妥協、長期的には理由の説明
米国心理学会で発表されたオクラホマ州立大学の研究によると、幼児のしつけにおいて最も効果があるのは短期的には「妥協」ですが、長期的には「理由の説明」です。
その場で子供のわがままをどうにかしたいのであれば、妥協が一番らしいのです。
それじゃ、ママと半分ずつね。
子供は、1個は食べれないにしても、とりあえずソフトクリームが食べるということには成功しました。
すぐに、買って与えるという妥協の仕方をすれば、子供は要求がすぐにのまれたので、反抗的な態度はすぐにおさまります。
一方、正座させたり、理由を説明している場合は、子供はなかなか耳を貸さない状態です。
ところが、2ヵ月経ってみると、例えば、暴力的なことをしたり大声をあげたときは正座やげんこつというような罰を与え、それ以外のときは説明をしていたというほうが、子供はきちんと言うことを聞く確率が高くなっていました。
逆に、いつもいつも妥協していた場合は、そのわがままぶりが悪化していたといいます。だだをこねれば、ある程度自分の要求がいつでものんでもらえるとなれば、すぐにだだをこねたりするようになってしまいます。
つまり2ヵ月という長期的スパンで考えると、極悪なことに対しては罰、どういったことをしたときに罰になるのか、そしてそれ以外のときは、諭すように理由をやさしく説明するのが良いという結果がでています。
幼児といっても、いろいろと個人差や性格がありますので、なかなか難しいと思いますが、一つのデータとしてはこんな結果がでています。