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会議・議論では、多くしゃべった人の意見が通りやすい

ここに一つのテーマがあるとします。
さて、このテーマを考えるにあたり、集団でアイデアを出し合ったときと、個人でアイデアを考えたとき、どちらのほうが良い案がでてくる確率が高いでしょうか。

多くの人は、集団でディスカッションしている中で、気づきもあり、また他の人の意見を参考にできるので、より良い案が出てくる確率が高いと思うでしょう。
しかし、これは大変大きな間違いです。

集団で議論するより、個人で考えるほうが良い?

実は、個人で考えたほうが、質的にも量的にも優れたアイデアが出せることが研究によってわかっています。

普通は、集団で考えたほうがより多くのアイデアが出て、しかもより良い結果が得られるように思いますが、実際は正反対だということです。
つまり、何かを決めようとするとき、さあ、それじゃ会議を開いてみんなで一緒に議論しながら考えていきましょうなんてやるのは、仕事の効率を悪くしているということになりまう。

なせそんなことになってしまうのでしょうか。
それは、集団で議論していると、

「考えるの面倒くせぇ、誰かの意見に賛同してればいいや」という考えを持つようになってしまうからです。


集団で議論する際の落とし穴

このように、同じ問題を考えるなら個人で考えたほうが良いということになります。
集団で議論していると、どうしても誰かの意見に負けたくないというようなことで、意見が極端になっていったりします。

このいい例が、アメリカ共和党代表戦のトランプ氏です。
注目を浴びようと、過激なことを発言しては、人気を集めています。
みんなアメリカの大衆は、トランプ氏の手法にみごとにはまり、踊らされているのです。

まさに、日本や中国を叩けだの、イスラム教徒は出て行けだの、メキシコとの国境に壁を作るだの、実現性を考えると小学生レベルと言われてもしかたないことをいっている人を、良いと思っているアメリカ人はなんなんだろうか。
オバマ政権の弱腰外交に、相当フランスとレーションが溜まっているそのストレスが、トランプ氏の支持につながっているのであろう。

トランプ氏のことは、このへんにして、このように検討・議論していく中で危険な方向へ意見が偏っていくことをリスキーシフトと言いますが、議論ではこうした現象が起こってくるのです。

さらにこれとは反対に、安全性の高い方向に意見が偏っていくコーシャスシフトというものもあります。
つまりリスクを回避したいという思考に流されて、全体で無難にまとまってしまうものです。
何か提案があっても、「この企画は前例がないよ」「そうだそうだ!」というパターンです。
結局、ものごとが決まらず会議が終了ということで、無駄に時間だけが過ぎていってしまいます。

議論をする際には、こうしたリスキーシフトやコーシャスシフトにならないように注意が必要でしょう。

議論・会議は、しゃべった者勝ち?

あと、会議で議論すると、案の良し悪しではなく、多く話した人、声が大きい人の意見に、周りが流されて、結局終わってみると、多く話した人、声が大きかった人の意見が最も支持される可能性が高いことがわかっています。
つまりしゃべった者勝ちというヤツです。

どんなに素晴らしい意見をいっても、声が小さかったり、発言量が少なかったりすると、通りにくいということになってしまいます。