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増えてきている乳がんの実態と、その手術・検査

最近、芸能人の中でも乳がんが発覚し、手術というようなケースが多くみられます。
女子プロレスラータレントの北斗晶さんも、乳がんで手術をして治療中です。

日本人女性は、20人に1人が乳がんになる

日本人女性の20人に1日は乳がんになると言われています
この確率を考えれば、芸能人の中に、何人か乳がんが見つかってという人がいても、けして不思議ではないということになります。

しかも、乳がんに罹患する女性は年々増加しています。現在では、乳がんは日本人女性の罹患率では胃がんを抜いてトップになっています。

乳がんに特に注意しなければいけない年齢

それでは、乳がんになりやすいのはどういった女性なのでしょうか・
それは、40~60代の閉経期前後の女性になります。
したがって、乳がんの発症のピークは50歳代後半になっています。
さらに40歳代のがんでは最多になっています。

乳がんの治療

現在のところ、乳房の視診にて、乳頭陥凹や乳房分泌、乳頭や乳輪のびらんなどをみて、触診で乳房にしこり(腫瘤)を確認するのですが、若いと乳腺が発達していて、見つけにくいということがあります。

北斗さんも、毎年秋にマンモグラフィーやエコー検査による乳がん健診を受けていたのですが、それでは検出できず、右胸にチリチリする痛みを感じる気がする違和感があったため、知り合いの医師に診断してもらったところ胸に違和感を覚えたので検査したところ、右胸に約直径2cm大の腫瘍がみつかりました。

乳は、髪の毛とともに、女性の特徴的な体の部位で、通常は乳がんというと、まずはなるべく乳房を残す、乳房温存療法が検討されます。これは腫瘤を摘出したあと、放射線療法を行って切除しきれていないがん細胞を攻撃することで再発を防ぐという方法になります。
割合で言うと、だいたい乳がんの約6割はこの温存療法により治療が行われます。

乳房の全摘出となると、オーチンクロス法という方法と、ハルステッド法という方法があります。
通常はオーチンクロス法という方法が一般的と言われていて、最近では乳房再建術という手術法があり、ある程度元の形に近いところまで乳房を戻すことも可能になってきています。

欧米化によって、乳がん・大腸がん・前立腺がんが増えた

乳がんになりやすい要因として、食生活の欧米化、晩婚化、遺伝因子などが考えられます。
大腸がん、前立腺がんなども、食の欧米化や生活習慣の欧米化などが一因と言われています。

食生活の欧米化がどうして乳癌のリスクを上げる理由については、食の欧米化により初経が早くなるからで、女性ホルモンであるエストロゲンに体がさらされる期間が長くなることから、乳癌発生のリスクが上がると考えられています。

晩婚化については、初産が遅れたり、出産授乳経験がなかったりすることが、やはりエストロゲンにさらされる期間が長くすることにつながります。

遺伝について言うと、乳がんの5~10%は遺伝性であると考えられています。

大豆食品は乳癌リスクを下げるのに効果がある?

結論からいうと、はっきりとしたエビデンスがあるわけではありません。
しかし、大豆食品が乳癌発症リスクを下げる可能性が指摘されています。

大豆食品には、大豆イソフラボンが豊富に含まれていて、この大豆イソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンと非常によく似た化学構造をもっていることから植物エストロゲンとも呼ばれています。

あれ、ちょっと待てよ! 乳がんって確かエストロゲンにさらされる期間が長いとリスクが上がるんだったよね。
それじゃ、エストロゲンに構造が良くにている大豆イソフラボンは、かえって乳がんのリスクを高めてしまうのではないだろうか?

しかし、大豆イソフラボンは乳癌治療薬のタモキシフェンとも似たような構造ししていて、乳がんを予防する効果も期待されていりのです。
大豆食品をたくさん摂取することで乳がん発症リスクが低くなることが,最近の研究でわかってきています。

検査の話題 : 尿検査で、乳がんや大腸がんがわかる

最近話題になっているのが、日立製作所住友商事などが開発した検査法で、尿に含まれる糖や脂質など老廃物の分析から乳がんや大腸がんを見つける検査法です。

尿から検出された1300種類もの糖や脂質を分析し、健常人とがん患者との間での含まれる量の違いに注目して、研究が行われ、約10種類の糖や脂質を比較することで、健常人、乳がん患者、大腸がん患者を鑑別できるようになったといいます。

がんの早期発見の検査法として、今後の研究が期待されます。