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「コンパクトシティ」は、1980年代の欧米の都市設計概念のパクリ

都知事選もいよいよ候補が出そろってきている感じがしますが、その中で、東京都の都市構想の中に、コンパクトシティという言葉が出てきている。
コンパクトシティなんて言葉を使うと、インパクトがあるし、キャッチコピーに踊らされやすい日本人は、すぐそのキーワードの催眠術にかかってしまって、何だかわからないけど良さそうな気になってしまったりする。

コンパクトシティは、20世紀の古くさい概念?


そもそも、コンパクトシティを公約に掲げている都知事候補者もいて、「コンパクトシティ」というと横文字で格好いい新しい言葉のような印象を与えてしまうが、こんなものは21世紀に入る前、1980年代に欧米で提唱されている古くさい言葉だ。

つまり、一言でいうと、コンパクトシティは、1980年代の欧米の都市設計の概念

欧米は30年も進んでいるが、これをパクっていかにも自分のアイデアみたいに言っているのはいかがなものかと。

古くさいといっても、現在の日本は超がつく少子高齢化社会。人口がどんどん減っていく中で高齢化社会対策への懸念がさけばれています。

コンパクトシティって何?

都市の機能をとうていの場所に集中させることで、生活に必要な機能が狭い範囲で足りる効率的な都市作りを行うことで、中心市街地を活性化させようというものだ。

1980年代の欧米の都市設計の概念といったが、日本においても、札幌・青森・富山・神戸などは政策として既に取り入れている。

都市機能を集中させ縮小化し、郊外開発を抑制することで環境問題の取り組みになり、都心部の商業的賑わいが増し、自動車利用が抑制されるというものであり、人口減や高齢化に対する処方箋の一つとも言われているが、郊外の過疎化や荒廃が懸念される。

コンパクトシティの試算

果たして、コンパクトシティなんて考え方でいいのだろうか。
実際に、新潟県長岡市が試算した結果がある。

住民13万人が、頑張れば歩ける範囲とされるところに機能を集中させた結果、市街地の面積は、9.5平方キロになる。
つまり、47平方キロある市街地を、9.5平方キロにコンパクトにまとめることになる。
コンパクトになる分、高層建築が増え、建築物の階数は、2階から、7.6階となる。
1人当たりの二酸化炭素排出量は9.17tから、7.82tに減り、年間都市運営コストは、1520億円から600億円にダウンする。

おおお、いいじゃないか! コンパクトシティ

となりそうなものだが、問題はそんな簡単ではない。

そもそも、都市をコンパクトシティに作りかえるのに莫大のコストがかかる。
その作り替えのときにゴミは出るは二酸化炭素は出るはという問題がある。
しかも市街地から外れたところは、何もなく荒廃してしまう。

作り替えたとしても、元をとるまでに60~70年かかってしまう。

いかに、改善や工夫が加えられるかというところが重要になるでしょう。