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人間は意外と、理性ではなく感情で判断したり行動したりしている

人間はいろいろなことを考えるときに、『理性』で考えていると思いがちです。

人間の脳はその容量は約1360mL、大脳新皮質神経細胞は約280億個、さらにその一つ一つの神経細胞が何百億ものシナプスでつながっています。
それ故、脳のしくみは複雑で、現代においても解明されていない部分が多くあります。

科学の発展と脳の働き

最近では、1990年代、ヒトゲノムがどんどんと解明されていき、それに伴い染色体とDNAが体に及ぼす影響というものが次第に明らかになってきました。
そして、一方、医療関係でも新技術によって、リアルタイムで脳の働きを観察できるようになってきています。

PET(ポジトロン断層法)によるスキャンや、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)、fMRS(立体幾何学的な機能的磁気共鳴スペクトロスコピー)、SSPT(定常状態プローブトポグラフィー)など舌をかみそうな難しい名前のツールが開発されてきました。

まあ、これらのツールの具体的内容は置いておいて、いずれも、まあ、脳の働きをリアルタイムで観察することができます。
つまり、いろいろな脳への刺激が、判断や行動を引き起こす瞬時の脳の働きを観察できるというわけです。

脳への刺激が日常生活に及ぼす影響を理解すれば心の動きもわかる
そして、もし、刺激に対する脳の働きや動きなどを解明することができれば、日常生活のいろいろな場面が脳や心に及ぼす働きも理解できるのではないかといわれています。

人間の行動は、理性によって支配されるのか、感情によって支配されるのか

たとえば、私たちがあるコンサートに行って、曲が終わり周囲の人たちが拍手をし出したりすると、脳は拍手をしたりするようトリガーを作動させると言われています。
多くの場合、子供や年寄りはともかく、成人の時は、感情ではなくて理性が支配するであろうと考えられています。
少年少女など、ティーンエイジャーは感情に支配されることが多いのは確かですが、それでは大人の場合どうかというと、大人が理性に則って考えていると思っていることの多くは、実際にはむしろ感情に関わる推測であったり経験に基づいていることが多いことがわかっています。

実際にビジネスの世界でも、論理と理性だkで物事がうまくいかないということは、経験上知っていますし、それを受け入れなければ、ビジネスは成功しません。
つまり、理性で考えられていると思われている人間の行動も、実は感情で考えているということになります。

脳は、どうやって感情で考えているのでしょうか

脳には、脳に送られてくるほぼすべての刺激の受容体がある扁桃体と呼ばれる部分があり、その扁桃体が、感情的な判断や行動をするか、評価を行うために理性的な思考を処理する大脳皮質へ情報を送るかの選択権を持っています。

解剖学的には扁桃体は、人間の脳の中で、思考を司る大脳皮質の門番的役割があると言われています。そして大脳皮質に理性的な思考という大仕事で負担をかけないように、扁桃体が速やかに感情に基づく判断を引き起こしていたりします。

成功したければ、相手の扁桃体に訴えかけろ
ビジネスをうまくやっていく上で、脳の理性中枢によるものだけに訴えかけるのではなく、扁桃体に訴えかけるようなことをすれば、ますます仕事の流れはよくなっていくでしょう。

最後にひと言
人間は、自分では理性的だと信じ込んでいる判断の決定も、実は脳の感情を司る部分を使っているということになります。

 

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