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アドラーの心理学、3つの人間関係と、3つのアドバイス

2013年に『嫌われる勇気』が刊行されて以来、アドラーの思想というものがよく知られるようになりました。
ブームにあやかり、矢継ぎ早にいろいろなアドラーに関連した書籍が刊行されました。

そもそもアドラーって誰?

Wikipedia には次のようになっています。

オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。ジークムント・フロイトおよびカール・グスタフユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。
フロイトのグループとは完全に決別し、個人心理学(アドラー心理学)を創始した。

アドラーの心理学、5つの基本前提とは

1.個人の主体性

個人は、それ以上分割できない存在

2.目的論

人間は、その人らしい所属、という目標のために行動する

3.全体論

個人という全体が、心と身体、意識と無意識、感情と思考などを使って、目的に向かっている

4.社会統合論

人間の内部に矛盾や葛藤、対立を認めないことから、人間が抱える問題は、すべて対人関係上の問題であると考える。

5.仮想論

人間は、自分があたかも相対的マイナスの状態にあるように感じ、それを補償するため、あたかも相対的プラスの状態を目指しているかのように行動する

アドラーの3つの人間関係

*仕事のタスク(Work Task):永続しない人間関係。
*交友のタスク(Friendship Task):永続するが、運命をともにしない人間関係。
*愛のタスク(Love or Family Task):永続し、運命をともにする人間関係。

アドラーの心理学なんて理想論じゃないか?

よく、アドラーの心理学なんて理想論じゃないか、全然実践的でない!と批判する人がいます。
アドラーの心理学に関連した『嫌われる勇気』において、アドラーの教えを実践すべく教員になった青年が、アドラーの心理学は机上の空論だ」と言い放つシーンがあります。
果たしてそうなのだろうか。

アドラーの教えは、現実社会の人間関係における困った場面や、人生の岐路における選択肢に直面しているが、なかなか一歩が踏み出せない時に役立つ心理学になっています。

しかし、そうはいっても、何もかもうまくいかなかったりすると、そんな人間なんてできた動物じゃないよ! と思ってしまったり、そんなに理想どうりにいったら苦労しないよ と思ってしまったりするものです。

なかなか難しい問題です。

アドラーが提唱する3つのアドバイ

1.今、あなたには何ができるの?

アドラーの心理学では、「原因論」ではなく「目的論」を基本としています。
つまり、過去における経験が今の行動を生み出しているのではなく、これからの目標によって人の行動は生み出されるものだということです。

原因論だと、「怒られるから~できない」となりますが、目的論を提唱するアドラーは「自分の目的として、怒られない自分という目的のために、~しないという選択をしている」と言っています。

今、何ができるかを考えることが大切なんですね。

2.違う視点で物事を見てみる

アドラーの心理学では、人間の性格・気質を「ライフスタイル」と呼んでいて、別の言い方をすると「ものの見方」を示しています。
いわば、主観になるのでしょうが、自分や他人をどう見るのか、直面する問題をどう意味づけるのかといったことにつながります。

もし、自分のライフスタイルを変えたいと思うならば、自分を変えたいという強い気持ちと、それを実行に移す勇気こそが大切としています。

3.他人からの評価は気にしない

アドラー心理学に関連した『嫌われる勇気』にもつながるものですが、人間は誰しも相手に認めてもらいたいという気持ちを持っています。しかし、その想いが強すぎると、相手に依存した生き方になってしまっていると言えるでしょう。

認められるための行動ではなく、
「他人に認められようが、認められまいが、そんなの関係ない! 自分が何かに貢献していると想えば、それでいい」
と考え方を変えるのです。

どうでしょうか? ずいぶん楽になりませんか?