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下腹部に違和感や張りがある場合は、どんな病気を疑ったらいいのか

下腹部に違和感が張りがある場合は、多くは食べ過ぎや便秘、あるいは生理痛などが考えられますが、それ以外のケースも考えられます。

下腹部の違和感や張りの大きな原因はガス

下腹部の違和感や張りの大きな原因としては、鼓腸(こちょう)があげられます。鼓腸とは、お腹にガスが大量に溜まった状態のことです。その他、腹膜炎などによってお腹に水が溜まった腹水によるもの、腫瘍などによるしこりも考えられます。

下腹部に張りがあるときに注意するべき臓器

下腹部に張りがある場合は、注意するべき臓器としては子宮、卵巣、膀胱、大腸、腹壁の異常等が考えられます。
これらの臓器で何らかの異常がおきて、下腹部に張りや違和感を感じることもあります。
その中の代表的なものをみていきましょう。

便秘

便秘によって大腸に便やガスが溜まると、下腹部に強い張りを感じることがあります。
特に便やガスが詰まりやすい場所は左下腹部で、ここに強い張りがある場合が多くみられます。
便秘の改善・治療は、便秘薬を服用したり、水分を摂ったり、お腹をマッサージしたり温めたりするとよいでしょう。

膀胱炎

膀胱炎は、20代の女性に多くみられる細菌が大腸から膀胱内に侵入して炎症を起こす細菌感染症です。
膀胱炎の症状は、下腹部の違和感の他に、排尿痛や頻尿といった症状が現れてきます。場合によっては血尿が出ることもあります。
原因は細菌性のものなので、治療は抗菌薬を内服すると症状が治まります。

イレウス(腸閉塞)

イレウスは、腸閉塞、つまり腸管がふさがって食べ物やガスが通過できなくなった状態で、腸がねじれたりしています。
イレウスは、腸内に詰まりが起きているだけの腸閉塞と、締め付けが起きてしまって手術が必要な絞扼性イレウスの2つに大きく分けることが出来ます。
イレウスは、開腹手術後に起こる癒着で腸が圧迫されて詰まる場合に多くみられますが、高齢者では便秘傾向で硬くなった便自体が腸閉塞の原因になることもあるので注意が必要です。
手術が必要な絞扼性イレウス以外の腸閉塞の治療は、まずは飲食を中止して胃腸を休めることが肝心です。

PMS(月経前症候群

月経が始まる3~10日前になると、下腹部の張りなど様々な不快症状がでるもので、これがいわゆるPMSによる下腹部の症状です。
特徴としては、月経が始まると同時に症状はなくなります。
またPMSの場合は、下腹部の張りや違和感の他に、頭痛や腰痛、むくみや乳房の張り、便秘・下痢、イライラ感といった症状がみられます。
PMSは、黄体ホルモンの不足や卵胞ホルモンの過剰などのホルモンバランスのアンバランスから起こり、症状が軽い場合であれば、趣味に没頭したり、散歩や軽い体操などで気分転換をはかりリラックスすることで乗り越えることができますが、もし症状が重い場合であれば、医療機関を受診するようにしましょう。

卵巣腫瘍

下腹部の違和感や張りは、卵巣腫瘍のケースも考えられます。
卵巣腫瘍は、卵巣に腫れが生じた状態のもので、良性のものから悪性のものまであります。
下腹部が張ったり、下腹部鈍痛があったりするほか、性器出血や頻尿などが起こったりもします。