優れた保湿成分『ヒアルロン酸』の弱点とは?
ヒアルロン酸と言えば、誰もがしっている保湿成分。
原料は、ニワトリのトサカに多く含まれることから、そこから抽出していたので高価なものでしたが、現在ではバイオテクノロジーにより安く生産できるようになっています。
保湿ハンドクリームやヘアケア製品にも好んで配合されていて、その保湿効果は非常に優れています。
肌の保湿成分としては、セラミドも有名で、肌の保湿はセラミドに左右されるとも言われていますが、ヒアルロン酸はセラミドよりも安くでき、デリケート肌にも使用できることから、使い勝手が良いのもヒアルロン酸の強みになっています。
肌の水分量をキープしたい場合は、ヒアルロン酸を配合したノンオイルの美容液がお奨めです。
安全性にも有効性にも優れたヒアルロン酸ですが、やはり弱点があります。
その弱点とは、使用したときに感じるべたつき感です。
ヒアルロン酸を配合した多くの製品は、使ってみると、さらっとした使用感というよりも、肌にペタっと貼りつくような感じです。
いわゆるなじみが悪く感じるというものですが、これには理由があります。
人間の肌の表面、つまり角質にはヒアルロン酸がないため、角質に存在しているセラミドや天然保湿因子のほうが、使ってみてなじみがよく感じてしまうのです。とはいっても、ヒアルロン酸は肌の奥にある真皮に存在していて、肌の健康には欠かせない成分になっています。
またヒアルロン酸は、そのすぐれた水分維持能力のため、化粧品の保湿成分としてなくてはならない成分になっています。
年を重ねて、真皮で減ってきたヒアルロン酸は、化粧品のヒアルロン酸では補うことができません。
なぜならば、化粧品は角質に対して作用するもので、真皮まで浸透していかないからです。
特に化粧品の保湿成分というと、セラミドとヒアルロン酸が双璧で、これに天然保湿成分などがあります。肌のなじみの良さで選ぶなら天然保湿因子(NMF)ですが、保湿力は湿度が下がると低下してきます。
あまり乾燥肌タイプでない人であれば、安い天然保湿因子もお奨めですが、肌が乾燥しやすいという人であれば、セラミドかヒアルロン酸がお奨めになります。
セラミドかヒアルロン酸かは、値段や肌のなじみ、好みの問題もあるでしょう。セラミドの中には価格を安くした粗悪品もあるので、注意が必要です。
安くて優れた保湿効果を期待するのであればヒアルロン酸、高くても肌へのなじみにこだわりたい人はセラミド、また季節やケースによってこの2つを使い分けるという方法もあるかと思います。