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増え続ける認知症患者と今後の日本

 

 

日本も高齢化社会となり、総人口は毎年30万近く減っていくが、逆に65歳以上の高齢者の人口はどんどんと増えていき、東京五輪後も増え続け、2030年ごろまでは継続的に増加していくものと予想されています。


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東京五輪が開催される2020年(平成32年)の時点で、高齢化率は29.1%と30%に迫る勢いで、2035年にはついに33.4%となり人口の3人に1人が高齢者という時代がやがてやってきます。

 

65歳以上で認知症とされる人の割合は、すでに2012年の時点で約462万人で、予備軍とされる軽度認知症の人も約400万人いると推計されている。65歳以上の4人に1人が認知症という計算になります。

 

街を歩いている1/3が高齢者、そしてその1/4が認知症と単純に考えると、街で12人にすれ違ったら、その中に1人、認知症の人がいるということになってしまいます。

 

これとは別の統計で、国立社会保障・人口問題研究所が調べたデータでは、2025年(平成37年)で、認知症高齢者数は認知症日常生活自立度Ⅰ以上が約60万人、認知症日常生活自立度Ⅱ以上で約44万人となっています。(自立度Ⅰは、何等かの認知症の症状があるが、日常生活的にはほぼ自立している状態で、自立度Ⅱは、誰かが注意していれば自立できる程度のもの)

 

認知症というと、よくドラマでおじいちゃんやおばあちゃんが街を徘徊して大騒ぎになったり、テレビのドキュメンタリーとかでは、一人で電車に乗って、行方不明になり、何ヶ月もしてから何百キロも離れたところで保護されていたなんていうこともあります。

 

こうなると、認知症になると徘徊するというイメージが強くでてきますが、認知症も軽度のうちはこのような症状はでてきませんし、徘徊はどちらかというとBPSD(周辺症状)であって、認知症になると必ずでてくる症状ではありません。

 

認知症には中核症状と、周辺症状がありますが、徘徊や食行動異常は、周辺症状(BPSD)になります。

 

このBPSDは人によって、全くでない人もいますし、妄想や現飼うを訴える人、睡眠障害になる人、食行動が異常になる人、暴言や暴力が出てくる人、介護抵抗をしたりする人など、現れ方は様々です。

 

認知症でこうした症状がでていると、医薬品をと考えがちですが、このBPSDも初期のうちは、非薬物療法が重要な役割を果たします。

 

運動療法や歩行訓練、脳活性化のために、カラオケをしたり手芸をしたり、、、、、書道をしたりといったことが、大きな役割を果たします。


もちろん、薬物療法もこれに併行して行われることもあります。

 

これからの時代、ますます認知症に対する正しい知識というものも、必要となってくるのでしょう。