健康・美容・賢脳

健康・美容・賢脳に関連したポータルとして、知識や情報、トピックスを提供していきます。

博学者になる『好奇心』、天才になる『好奇心』

博学のための『好奇心』、天才を生んだ『好奇心』

『好奇心』は、博学だけど知識が浅いというイメージ

 『好奇心』というと、どういうイメージがあるだろうか。

一般に好奇心を持つということは、いいことです。いろいろなことに興味を示し、チャレンジすることで多才な人になっていきます。

 

ただ、好奇心があることをマイナスでとらえると、さまざまな分野に首を出し、広く浅く興味を持つことというようなイメージを持っている人もいるかと思います。

 

好奇心があると、興味あることが、あちらこちらに飛び、一つのことに集中できないというふうにもなりかねません。

クイズ番組なんかを見ていると、「僕は好奇心が旺盛だから博学なんだ」と知識をやたらみせびらかしたがる人もいますが、こういう人はすぐ底が割れてしまったりします。

 

好奇心とは、たしかにいろいろなことに興味をもって、幅広く知識を得るということも確かに好奇心になります。


でも、1つのことに固執して、あれこれとそれを究めるまで探究していくというのも好奇心と言えるでしょう。

 

1つの夢に向かって、長い長い時間をかけて深く深く探究し続ける。

好奇心をもって、毎日、深く研究することを長く続けていると、それが積もり積もって、1つのこと、1つのテーマをとことん追求していく。そしてはじめて、自分にしか見えない世界を探り当てることができるようになります。

ノーベル賞受賞者を生んだ原動力は「好奇心」

少し前の話になるが、LEDの発明と実用化に貢献したとして、・名城大学教授の赤崎勇氏、名古屋大学教授の天野浩氏、米カリフォルニア大学教授の中村修二氏がノーベル物理学賞を受章しましたが、日本人としてはなかなか誇らしいことです。

天野浩氏は、、「受賞は日本のこの分野の多くの人たちの努力の結晶で、それを世界に認めてもらったことは本当によかった」と語っています。

 

天野さんらしいコメントだなと思いましたが、天野浩氏は、別の雑誌の取材で、「好きなこと夢中になれることを できるだけ早く見つけ自分を信じ あきらめずに続けてほしい」と言っています。

 

天野さんが赤﨑氏の研究室に入った当時、青色LED の開発は今世紀中は無理だろうといわれていました。天野氏はそのことをまったく知らなかったらしいのですが、後にかえってそれが良かったのかもしれませんがと言っています。案の定、研究を始めてみるとほんとうに難しく、毎日が試行錯誤の連続だったそうです。

青色を出す物質としては、セレン亜鉛、炭化ケイ素、窒化ガリウムが注目されていましたが、赤﨑氏は、「タフな材料でないと世の中の役に立てない」と、固い上に融点が摂氏2500度ときわめて扱いにくい窒化ガリウムを選択しました。

 

天野さんだから言える、重みのある言葉

 

 

 天野さんの言葉を引用してみます。

「1500 回も失敗してさぞ大変だったでしょう」などとよくいわれますが、決してそんなことはありません。

研究者の道を選んだのは、それが自分のしたかったことで、元旦以外は、毎日実験を繰り返していたのは、それがとっても楽しかったからです。


失敗の連続といわれますが、やっている時は失敗とは感じていません。うまくいかなかった時は、「ここをこう変えればいい」と工夫しますし、そうやった結果、前と違った結果が出ればうれしいし、思い通りの結果が出ない場合は「どうしてだろう」と考え直すわけです。

 

そういうことすべてが研究の喜びだし楽しみでした。大切なのは、途中で投げ出さないこと、あきらめないことだと思います。研究に限らず、自分が好きでしていることならきっと誰でもそうするはずです。

 

私の幸運は、大学に入って専門を学ぼうとする時、なぜ勉強するのか、なぜ生きていくのかを見つけられたことにあります。大学のいいところは、そうしたことを考える十分な時間が与えられるところだと考えています。何のために勉強するかは、何のために生まれ、どういうふうに生きるべきかにつながります。」

好きこそものの上手なれと言いますが、「元旦以外は、毎日実験を繰り返していたのは、それがとっても楽しかったからです。」
つまり、これこそ、『好奇心』そのもおではないでしょうか。