失われた20年で変わった上司像
失われた20年で変わった会社
1990年から2000年代にかけての日本の失われた20年、高度経済成長とバブルに浮かれてあぐらをかいていた時代から一変、直場でもリストラの嵐が吹き荒れたり、年功序列制度が崩壊して、企業の職場環境もガラリと変わりました。
そして、そのころ新入社員だった世代が、現在管理職となる世代になってきました。
この世代は、バブルの後の厳しい時代に新入社員として過ごしてきたので、少数精鋭、少数の人数で最大の効果ということが常に求められてきた世代で、上司や先輩から細かく指導を受けるということがなかった世代になります。
自分で成果をあげるのと部下を育てるのは全く違った能力
それゆえに、今度は自分がいざ部下を育てるとうことになると、どう育てていいのかわからないということも多く起きています。
よく本屋を覗いたりすると、いろいろなビジネス書がありますが、その中でダメ上司がどうのこうのというようなタイトルの本や雑誌が並んでいます。
どんな上司が理想の上司か、優秀な上司かということを考える前に、自分の上司を考えたときどうでしょうか。
まずは、上司といっても所詮は人間、ハッキリいうと、あなたが思っているような理想の上司はいないと思ったほうが良いでしょう。
もちろん上司と部下では、仕事の能力もさることながら、性格も世代も違います。
野球の選手と監督の関係もそうですが、ビジネスの世界でも、必ずしも優秀なプレイヤーが優秀なコーチや監督になれるとは限りません。
係長や課長で自分で成果を上げれば良いときはすごく優秀だったのに、いざ部下をもった課長・次長・部長になったとたん、その組織がうまくいかなくなってしまったりするケースもめずらしくありません。
どんな上司が優秀な上司なのか
優秀な上司というのをひと言でいうと、自分がいなくても仕事が回る組織を育てられる人、作れる人ということになります。
部下を根気強く教えて、見守ってフォローする我慢強さが必要になってきます。
言葉で言うのは簡単なことですが、実行するのは非常に大変なことです。
嫌われる上司とは
嫌われる上司として多く挙げられているのが、なんでも人のせいにして責任逃れする上司となっています。
まあ、当然といえば当然と言えますが、とんでもない上司です。
失敗すれば人のせい、成果がでれば自分のものというまさに、嫌らしいタイプの典型といってもよいでしょう。
もちろん、責任感がないので、仕事も丸投げ。説明もろくすっぽなしで、指示も曖昧。ほぼ丸投げ状態。
失敗すれば部下のせい、うまくいけば自分の手柄というわけです。
まあ、こういった人種は、相手をせず、かといって無視せずに、おかげでうまくいきましたとでも言っておくのが無難なのかもしれません。