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タバコを吸うと、歯を失う?

 

喫煙で歯を失うリスク

 

歯を失ってしまう大きな原因の一つである歯周病ですが、この歯周病になるリスクと大きく関係しているのがタバコです。

喫煙は、がん、心臓病や脳卒中などの血管障害、肺気腫や喘息などの呼吸器疾患など多くの病気の原因になっていて、百害あって一利なしと言われていますが、歯周病との関係においても、いろいろと言われています。


タバコを吸うとき、口の中はタバコの煙の入り口となりますが、口の中にある歯茎をはじめとした歯周組織もタバコの煙の影響を受けます。もちろん白い歯にはタバコのヤニがついたりしますが、歯周組織も同時に影響を受けているのです。

タバコに含まれる3大有害物質と歯周病の関係

 

タバコには数千もの化学物質が含まれていて、そのうちタバコの有害物質は約200 種類はあると言われていますが、3大有害物質といえば、ニコチン・タール・一酸化炭素です。

タバコに含まれるニコチンには、強力な血管収縮作用があり、もし歯茎が歯周病で炎症を起こしていても、出血が隠されてしまうために、知らない間に歯周病が進んでしまいます。
タバコに含まれるタールには、発癌作用があります。
タバコに含まれる一酸化炭素には、ニコチンとともに体の免疫力を低下させる働きがあります。さらに組織への酸素の供給量を下げてしまいますので、組織の回復が遅れてしまいます。

 

こうした有害物質の相乗作用によって、歯周病は悪化していきます。

ある統計データによると、歯周病にかかるリスクは、1日10本以上喫煙すると5.4倍になり、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなるということが明らかになっています。

欧米の歯科医師の中には、「喫煙者の歯周病の治療は無駄である」 と極論する人もでてきていた、疫学調査によればタバコを吸う人は吸わない人と比較して、10年間で失う歯の数が約3倍という報告もあります。


タバコは歯にも悪い

 

タバコを吸うと、歯肉のメラニン色素沈着の頻度が増えてきます。そして歯に着色が起こってきます。さらに歯肉辺縁部の繊維性肥厚、つまり歯肉の周りが部分的に以上増殖して分厚く硬くなる現象がでてきます。

また歯肉炎の確認や歯周ポケットの測定の時、歯肉出血が低下します。さらに歯周病により歯周ポケットが深くなったり、その底の部分での症状が悪化していきます。
特に、大臼歯の根の間が病気になって悪化することが増えてきます。

さらにタバコによって「ヤニ」がつくと、歯の表面がざらざらしてきて、細菌が張り付きやすくなり、いつまでもお口の中や歯肉にニコチンが染み出しつづけることになってしまいます。