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全治1ヵ月で頑張った照ノ富士、勝負に徹した鶴竜、チャンスを活かせぬ稀勢の里

大相撲、千秋楽は、本割で照ノ富士が鶴竜を下し、優勝決定戦となった。
結局は、優勝決定戦は鶴竜が照ノ富士を退け、横綱になってから初めての優勝を果たした。

初日から無傷の11連勝を重ねていた大関照ノ富士だが、強引な取り口が命取りになって勝負所で連敗してしまいました。
その代償は大きく、恐れていた故障も招いてしまい、終わってみれば12勝3敗。

骨に異常はなかったものの、靭帯を傷めている可能性が高いと診断された。師匠の伊勢ヶ浜親方は、14日目の出場についてあきらめるよう促すも、強行出場しました。しかし結果は、大関豪栄道に敗れてしまい3敗となってしまいました。

全治一カ月の照ノ富士の頑張り

 

千秋楽は本割で横綱鶴竜に勝ったものの、優勝決定戦で敗れ、優勝を逃した。形の上では優勝に準ずる成績ということになりますが、北の湖理事長は13勝2敗ならともかく、12勝3敗であれば、来場所の横綱昇進の可能性はないことに言及した。

怪我の程度は全治1ヵ月の怪我を押しての出場ということですが、今場所は白鵬日馬富士の両横綱が休場であり、優勝の大チャンスでもあった。序盤の11日目までの相撲を見ると、もう敵なしというような状態だった。自身の強引の相撲が招いた怪我といえば、そういえなくもないのであるが、もし怪我がなければ、稀勢の里豪栄道に連敗することはなかったであろう。少なくとも13勝はしていたような気がします。

タラレバの話をしても仕方ないのであるが、本人の話によると、照ノ富士は、「両横綱が休場している場所、大関としての責任と、千秋楽を平幕戦にさせてはいけないという思いがあった」と言っています。責任感があるのはわかるし、全治一カ月の状態でありながら、千秋楽の本割に横綱鶴竜に勝った気迫は称賛に値します。しかし、今後の場所のことを考えると、しっかりと休場して療法してほしかった。何せ全治一カ月なのだから。

全治一カ月で土俵に上がった照ノ富士、立ち合いに変化した鶴竜

14日目、全治一カ月の状態で土俵に上がり、あっけなく豪栄道に敗れてしまった照ノ富士、これと対照的だったのが、横綱鶴竜だ。


14日目の対戦相手は、大関稀勢の里。立ち合いに変化し、取り直しでもまた変化した。

鶴竜は、横綱になってからの優勝はない。白鵬日馬富士の両横綱が休場していない今場所は、照ノ富士だけでなく鶴竜にとっても優勝する大チャンス。

 

どうしても勝ちが欲しいところである。結局は立ち合いの変化が功を奏して鶴竜が勝つのだが、両横綱が休場で一人横綱の場所。その横綱が取るような相撲か?と言いたくなる。相撲を見に行っている人に失礼であり、そんな相撲で勝手も誰も評価しないだろう。稀勢の里戦だけでなく、その前にも鶴竜は立ち合いに変化をしたりしている。

 

平幕力士が変化するのとはわけが違う。横綱、しかも一人横綱の場所、プレッシャーもあるのだろうが、大関戦、お客さんはがっぷり四つの相撲を期待していたのではないだろうか。照ノ富士が怪我をおしてまで強行出場したのとは対照的に、少しがっかりした相撲だった。

 

地力はあるのに、下位に取りこぼす稀勢の里

 

 

もっとも稀勢の里稀勢の里だ。平幕ならともかく、大関であれば、相手が多少変化してきてもしっかりとついていくべきであり、ここは稀勢の里側の力不足ということもある。毎場所そうなのであるが、下位の力士への取りこぼしが目立ちます。

 

通常の場所であれば、白鵬日馬富士鶴竜の3横綱と、自分を除くと照ノ富士、豪栄道琴奨菊の3大関、平幕に全員勝ったとしても、横綱大関戦に全敗すれば、それだけで9勝6敗。二ケタには届かない。下位に取りこぼしているようであれば、二ケタ勝利もおぼつきません。

 

日本人力士として、一番横綱に近いとされながら、足踏みが続いています。下位に取りこぼすクセをどうにかしないと、苦しくなってきます。

鶴竜の立ち合いの変化は悪いことなのか

勝負は勝手なんぼ。勝って官軍。別に禁じてをやっているわけではないし、反則をしているわけでもない。横綱は変化をしてはいけないなんていうルールはどこにもない。ちゃんと決められた範囲の中で鶴竜は勝負し、優勝を手にしたといえばそうだ。

 

鶴竜の側からすれば、なぜ悪いことをしていないのに、非難されなければならないんだという思いもあるだろう。一人横綱、何が何でも勝たねばならぬ! 両横綱がいないこの場所、横綱になってからの初めての優勝をする大チャンス、この大チャンスを絶対逃したくない! その気持ちは痛いほどわかる。

 

誰がなんと言おうが、何と言われようが勝つんだ! と勝負に徹した鶴竜。取り組みについてがっかりしたことは事実であるが、誰も鶴竜を責めることはできないだろう。むしろ横綱の人間らしさをみたと思うし、勝負師としては鶴竜は正解だったのではないだろうか。

 

心情的には、怪我をおして頑張った照ノ富士はえらい!、立ち合い変化した鶴竜は卑怯者という感情をもつ人もいるであろうが、今後のことを考えると、無理して出場した照ノ富士はもっと長い目で大切に!、鶴竜は避難覚悟で勝負にこだわったプロ根性という見方もできるのかもしれません。