大型マンションデータ偽装にみる人間の資質
横浜市都筑区の大型マンションが傾いた問題で、マンションのデータ偽装問題が大きな社会問題になっています。
建設した当時、杭打ち作業で建物の基礎となっている複数の杭が強固な地盤に届いていないというだ。これを別の工事データを流用していたというから呆れた話である。
さらに、セメントの注入量のデータも偽装されていたことが明らかになっている。
大型マンションデータ偽装にみる、日本人の質の低下
最近、昔に比べて人間が堕落し、ヒトの質も悪くなっているのではないかと思われます。
平気で、ウソをつく。政治家がだらしなく、経済が疲弊し、貧富の差がでてくると、こういった問題が多くでてくるものです。
日本人が、総中流といっていたバブル前後の恵まれた時期、誰もがうるおっていた時期は、他人を思いやる余裕・ゆとりというものがあったが、最近はオレオレ詐欺やが劇場型詐欺に代表されるように、詐欺事件が多発。
弱いものを騙し、金をふんだくってやろうとする拝金主義者が激増している。
なにせ、詐欺グループみたいなのができ、役割分担が詳細にされ、一つの会社みたいになっていて、人を騙すためのマニュアルを作成するなんていうのが一つの職業として成り立ってしまっているくらいとんでもない社会になってしまった。
文明の発達とともに、世界的に人の質が低下
国際的にみても、真面目で誠実、まさかドイツだけはこんなことはやらないだろうと思われていたそのドイツで、しかも国を代表する大企業のフォルクスワーゲンが不正ソフトにより検査を逃れていたという事実が発覚。
資本主義社会、競争社会で、とりあえず利益を、儲けてなんぼという儲け主義が産んだ弊害であると思う。
ああいうことが起こると、どんなに少なく見積もっても、信用回復にいたるまでは最低10年はかかるだろう。
「STAP細胞はあります!」という名言を残したムーミン姉さんこと、小保方晴子氏にしても、もし故意があったとするならば、国際的知名度が高いNATURをも騙した詐欺とも言えるでしょう。もっとも彼女の場合は、故意というよりも単に研究スキルの未熟さから来たものなのかもしれないので、まだ可愛げはあるかもしれない。
NATURにしても、三井不動産レジデンシャルにしても、きちんとチェックできなかったのだろうかという問題もある。
技術が進歩しすぎて、それぞれの専門家が細かく仕事を分け合って、それぞれの部分で高度な技術を使い仕事をする時代になると、なかなかその上で、きちんとした管理・チェックをできないという時代になってきているのかもしれません。
姉歯問題と違い、実害がでている大型マンション偽装は罪が重い
建築物の偽装というと、2005年11月に、姉歯元一級建築士による耐震強度構造計算書偽装問題、いわゆる姉歯事件がありました。もちろんいけないことですが、この時は姉歯氏の建築基準法に対する無理解や、建物の耐震性についての誤解からくるところが大きかった問題で、実際に建物が傾斜するなどといった実害はでていなかったことを考えると、今回のマンション傾斜事件は、姉歯問題よりも、より重大でひどい事象と言えるでしょう。
あってはならない事件だが、会見での言い訳がひどすぎる!
また、会社側の住民に対する説明が、なんと無責任なこと!
安全性は保たれていますので・・・
はぁ? 馬鹿じゃないだろうか?
ド素人が見たって、何もないのに2cmも手すりがズレてマンションが傾いているのだ。
何をもって安全といっているのだろうか? 無責任にもほどがある。
何もないのに崩れてしまう中国の建物や韓国のデパートのことを笑っていられない状況だ。
「・・・ 今となっては、 ”クイ”が残ります。。。」
なんてお笑いのネタになりそうな冗談を言っている場合ではないのだ!
もちろん、こんな冗談は口が裂けても言えないだろうが。。。
建物の安全性に致命的な影響を与えかねない不正に、受注実績の多い同業者は「理解できない」と驚きを隠していないようだが、まさしくそうだ。
まさか、これが氷山の一角でないことを祈るばかりだ。
懸念される、取り扱い責任者の資質、マイナンバー制度も非常に心配
それにしても、今回の偽装は、一人の責任者のところで起きていて、別の責任者のところはきちんとやられていたという話である。
どんなに大手会社の看板を背負っていても、要はその社員、担当者ということになる。
例えば、10人いて、1人が今回のような不正をやっていた場合、マンションは傾いてしまう。
マイナンバー制度も、もしデーターを扱う行政側の人間のうち、1000人に1人でもこのような質の悪い人間がいたとするなれば、すぐに漏れて広がってしまう。
性善説で世の中が回ってきましたが、そもそも人間とは目が届かないと悪い事をやらかすというスタンスでものを考えていかなければならなくなってきているのかもしれません。