人の日というものがある。しかも、1月10日ではなく1月7日なのは何故?
1月7日は七草です。それと同時に人の日です。
人の日って???
人なんだから、例えば 1(ヒ)10(トウ)で、1月10日とかのほうがしっくりくるんだけどという人もいるかも知れません。
1月10日は何の日か調べてみても、110番の日とかはでてきますが、人の日なる記載はありません。
それじゃ、なぜ1月7日が人の日なのでしょうか。
七草と合わせて見ていきましょう。
あなたは、七草全部言えますか?
七草は、せり・なずな(ぺんぺん草)・ごぎょう(ハハコグサ)・はこべら(ハコベ)・ほとけのざ(コオニタビラコ)・すずな(カブ)・すずしろ(大根)
う~ん、こんなの覚えてられん! という人に、とっておきの覚え方があります。
五・七・五・七・七の短歌調のみそひともじ(31文字)にして覚えてしまうのです。
せり なずな おぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞななくさ
どうです? これならなんとなく覚えられそうな気がするでしょ。
こうして日本文化で育った俳句の五・七・五や、短歌の五・七・五・七・七は、日本人にはリズム感があってスーッと抵抗なく入ってきます。
いろいろ受験や資格勉強で覚えなくてはいけないものがあっても、このように俳句や短歌調にしてリズムを持たせて覚えるのも、楽しくて忘れにくいかもしれません。もっとも字数を合わせるのは至難の業ですが。
七草粥は、邪気を払い万病を除く占いとして食べるものとして、おせち料理で疲れた胃を休め、野菜が乏しい冬場に不足しがちな栄養素を補うという効能もあります。
日本では、古くより「若菜摘み」と言って年初に雪の間から芽を出した草を摘むという風習があり、これが七草の原点と考えられています。
ちなみに七草と言うと、正月、1月7日に食べる七草粥は、前述のとおりですが、これとは別に「秋の七草」と呼ばれるものがあります。
秋の七草は、オミナエシ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギの7種になります。
五節句って何やねん!
1月7日は、七草粥の日(七草の節句)とともに、五節句の一つである人日(じんじつ)の節句です。
五節句は、人日(じんじつ)の節句、上巳(じょうし)の節句、端午(たんご)の節句、七夕(たなばた)の節句、重陽(ちょうよう)の節句の5つを指します。
このうち、上巳の節句は3月3日でひな祭りとして、端午の節句は5月5日、七夕の節句は7月7日で説明するまでもないかと思います。
重陽の節句は、9月9日で、「菊の節句」とも呼ばれます。
中国では9が重なる日はおめでたい日とされています。
中国では、菊の花は不老長寿の薬草とされています。その菊の花が咲き誇るこの時期に、お酒に菊の花を浮かべた「菊酒」を飲んで邪気を払う風習があったことからきています。
1月7日は、人日(じんじつ)の節句
「人日の節句」とは、「人日」、つまり「人の日」ということです。
はぁ?と思った方もいるかもしれませんが、中国では元日からそれぞれの日に獣畜を当てはめて占う風習があり、ちょうど1月7日つまり七日目が「人」にあたることから、人を大切にする節句になったとも言われています。
割り当ては諸説ありますが、
「一・鶏 二・鴨 三・猪 四・羊 五・黍 六・麦 七・人 八・穀 九・果 十・菜」
「一・鶏 二・鴨 三・狗 四・猫 五・猪 六・羊 七・人 八・麦 九・果 十・菜」
いずれも「人」は七番目にきていて、1月7日にあたります。