石焼きいもを科学する
石焼きいもと言えば、子供にも大人にも人気のスイーツです。
チョコレートや煎餅、ビスケットなどのお菓子もいいですが、石焼きいもも、おやつとしてはなかなか美味しいものです。
最近では野菜を乾燥させたお菓子などもあり、野菜を使ったスイーツ専門店なども出てきています。
ほくほくの石焼きいもを食べると、とても甘く美味しいものですが、サツマイモは老若男女を問わず好きだという人が多い野菜の一つです。
サツマイモが甘くて美味しい理由
サツマイモはイモ類の中でも糖質を多く含んでいるために、あの甘味が出てきますが、サツマイモの甘さは含まれている糖質の量だけではありません。
実は、サツマイモにはデンプンを麦芽糖に変える酵素であるβ-アミラーゼが多く含まれています。
だからこそ、サツマイモを加熱すると、このβ-アミラーゼの働きが活発になってサツマイモの甘味が増すというしくみです。
石焼きいもは何故美味い?
サツマイモの中でも美味しい調理の仕方と言えば、石焼きいもでしょう。
サツマイモを使った料理にはいろいろなものがあります。煮物であったり、鍋の中に入れたり、ふかしたり、電子レンジでチンしたり、いろいろな食べ方があります。
でもその中で、甘くて美味しいといえば、石焼きいもの右に出るものはないでしょう。
ちなみに、普通に煮たりふかしたりしたサツマイモと、石焼きいもの甘さを比較してみましょう。
どちらが甘いでしょうか。両方食べたことがある人ならわかると思いますが、石焼きいものほうが甘くて美味しいと思うはずです。
なぜ、石焼きいもが他の調理法に比べて甘くて美味しいのかは、サツマイモに含まれているβ-アミラーゼによるものです。
このβ-アミラーゼというデンプンを麦芽糖に変える酵素は、65~85℃の時にもっともよく働くようになっています。
石焼きいもは、この65~85℃の温度を保ちながら、じっくりと火を通していきます。
いも自体に直接火を当てないで、熱した石に埋め込むことでそれが可能になります。
蒸気で蒸すと100℃以上になってしまいますので、甘さがでません。電子レンジも温度が高くて時間が短いので同じです。
同じサツマイモと調理する場合、電子レンジでチンした場合と、石焼きいもにした場合は、はるかに石焼きいものほうが甘いという結果になります。
蒸しても、石焼きいもでもカロリーは同じ
さて、それじゃ石焼きいもは、甘いからそれでけカロリーがあるのだろうかと思う人もいるかと思いますが、実はデンプンも麦芽糖もカロリーの量は同じです。
同じカロリーで甘くて美味しいサツマイモを食べたいというのであれば、石焼きいもnかぎるということになります。