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今年の広島はなぜ強かったのか、神ってる男が神ってる男でなくなる時

広島が、セリーグの覇者になりました。

広島東洋カープファンのみなさま、おめでとうございます。

すくなくとも監督采配ではない

よく優勝すると、監督采配が素晴らしかったということを言われたりするが、少なくとも緒方監督に関しては、あまりそういう声を聞かない。
優勝できたのは、選手の能力が高かったからとか、たまたま神ってて運があっただけなどと言われてしまう。
確かに、緒方監督の選手時代は、そつの無いプレーで攻守好打で足もあるといったイメージがありました。しかし、監督というと、去年までの原監督や中畑監督、今年の金本監督といったような華はなく、どちらかというと、真中監督と同じような地味なタイプ。
まあ、そうはいっても、外国人2人に頼っているものの、勝ちパターンの投手リレーを作っているわけだし、スターティングメンバーを決め打順を組んでいるのも監督なんだろうから。
もっとも、コーチなどのブレインがよかったという話もあるが本当のところはどうかわからない。

スーパースターはいないが粒ぞろいの実力

広島をみると、この先発ピッチャーはすごい!とか、このバッターはイヤだなというような成績がちょっとずば抜けているスーパーヒーローはいない。
例えば、ヤクルトで今年もトリプルスリーを確実にしている山田哲人選手だったり、3試合続けて2本塁打と確変モードに入ると打率も本塁打も手がつけられなくなるDeNAの香嘉智選手など、こういった怪物は広島にはいない。

打撃部門を見てみると、首位打者は巨人の坂本勇人選手で、9月9日現在のだりつは.348となっています。
ホームラン数は、9月9日現在、DeNAの筒香嘉智選手39本となっています。
投手部門の防御率をみてみると、9月9日現在、トップは巨人の菅野智之選手の1.93となっています。巨人は3位にも田口麗斗選手がいて防御率は2.39となっています。
セーブ数をみてみても、巨人澤村拓一選手が37とトップになっています。

確かに、打点王争いをみると広島の新井貴浩選手が9月9日現在98とトップを走っていて、最多勝投手は、広島のジョンソン投手と野村祐輔投手になっているが、これは広島が勝ち試合が多いのだから当たり前といえば当たり前だ。

山田選手がいるヤクルトは、山田選手とバレンティン選手を抑えればいけるかなという感じですし、DeNAは、筒香選手をマークし、あとはロペス選手、倉本選手を少し注意するぐらいでいいかといった具合です。
比較的打線で粒が揃っているのは巨人で、首位打者の坂本選手をはじめ、ギャレット選手、阿部選手、長野選手、村田選手といった一発屋が打線に並んでいて気が抜けません。
でも、広島の打線を見てみると、菊池選手、洗い選手、鈴木選手と3割を超える選手がいて、丸選手も含めて出塁率が高い選手がそろっています。
広島も、目立たないですが、巨人と同じように粒が揃ってるという感じでした。
山田選手、筒香選手といった超スーパースターがいるチームよりも、選手の粒が揃っている広島や巨人が上位に来ているところは面白い。

広島が強かった数字に表れてこない本当の理由

個人成績をみると、どの部門においても、広島の選手がずば抜けたポジションにいるわけではない。
しかし、山田選手や筒香選手のような長距離砲がいないかわりに、中距離砲がある程度の数そろっていて、チームのホームラン数は一番多くなっています。

これと同時に、見逃してならないのが、高い守備力です。センターラインの守備の上手さは定評があります。
センターの丸選手、セカンドの菊池選手、ショートの田中選手とセンターラインがしっかりしている上に、ライトの鈴木誠也選手、ファーストの新井選手の守備も上手い。
外野はみな足が速くて肩も強く、守備範囲が広い。
特にセカンドの菊池選手は、ヒット性の当たりを何本も凡打に変え、またライトの鈴木誠也選手の肩は12球団一とも言われています。
とにかく、セリーグの中で得点は一番多く、失点が一番少なかったのが広島です。
なんやかんやいっても、打率も防御率もリーグトップ。

いかに堅実なプレーをして、そこそこの成績を残す選手の粒がそろっていたといえるでしょう。
投手部門では黒田選手、打撃部門では新井選手といったベテランの精神的支柱も大きかったのではないでしょうか。

神ってる男が神ってる男でなくなる時

広島といえば、流行語にもなりそうな勢いである「神ってる!」の言葉。
特に、鈴木誠也選手に対して、神ってる男!なんて言われたりしますが、これは神ってるわけでもなんでもありません。

彼の個人成績をみればわかりますよね。 劇的なサヨナラにしても、打てるだけの実力があったからこそ打ったにすぎないのです。

今では、神ってる!と言うのが失礼なぐらいの成績を残しています。