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注意したい麻疹(はしか)の流行

最近、はしかが流行の兆しをみせています。
9月4日までの1週間に大阪や兵庫など6つの都府県で新たに26人が報告され、今年にはいってからだと、15の都道府県で合わせて82人となっていることから、専門家は、局所的な流行が起きているとしています。
具体的にみてみると、大阪府が10人、東京都が5人、千葉県が4人、兵庫県が4人、埼玉県が2人、神奈川県が1人で計26人となっていて、この地域の乳幼児にワクチン接種が呼びかけられています。
特に注意が必要なのが、重症化しやすい乳幼児で、乳幼児へのワクチンの定期接種をきちんと行うことが大切です。

はしかで怖い合併症

はしかで怖いのは、発病した人の3割ほどが起こすとされている中耳炎や肺炎などの合併症で、さらに妊婦が感染すると流産や早産のおそれがあります。
死亡率は、過去の流行データからすると、発病した人1000人に1人の割合と言われ、とくに死亡で多いのは1歳前後の乳幼児となっています。

8月17日以降、関西空港の職員33人の感染が確認されたほか、12日までに、これらの職員と接触した医療従事者や救急隊員、それに空港の利用者など6人の感染も確認されています。
また、保育園や幼稚園の園児の感染が確認された兵庫県尼崎市では、今月5日以降も15人以上の患者が確認されています。

川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は、「現在は局所的な流行にとどまっている状態で、過剰に不安になる必要はない。ワクチンの接種は乳幼児の定期接種を優先したうえで、患者が出ている関空周辺や尼崎にいる人で、ワクチンを打っていなかったり、過去にはしかにかかっていなかったりする人は、医療機関に相談して接種してほしい」と話しています。

注意が必要な人

国立感染症研究所によると、今年報告された患者のほぼ半数は、ワクチンの接種歴がない人でした。
特に注意が必要なのは、定期接種を受け終わっていない感染リスクが高い小学校入学前の乳幼児なので、定期接種は必ず受けることが大切です。
また、妊婦が感染すると、流産や早産のおそれがあるので、特に妊娠を希望する女性は、免疫が十分あるかなどを医療機関と相談したうえで、必要な場合には、接種を受けることが重要です。
すでに妊娠中の女性は、ワクチンを打つことができないため、患者が発生した地域を訪れるのは避けたほうがよく、身近に発熱や発疹の症状がある人がいる場合は近寄らないようにします。