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ストレスなんて無いほうが良いに決まっている!は間違い

ストレスというと、何かと悪者にされてきました。たいていの病気は、ストレスによって自律神経やホルモンのバランスが崩れることによって起こってくるといっても過言ではないなんていう人もいるくらいです。確かに、過度のストレスは自律神経のバランスをクズしたり、自然治癒力を低下させてしまったりします。それじゃ、ストレスを全く感じない生活をすれば良いのでしょうか。

ストレスが無ければ良いというものではない

仕事を辞め、毎日、空気の澄んだ高原の林に囲まれた別荘で、川のせせらぎを聞きながらゆったりと温泉につかり、朝は小鳥のさえずりを聞きながら済んだ空気を思いっきり吸い込み、1日のんびりと過ごすなんていうことを夢見ているサラリーマンも多いかもしれません。
こんな生活であれば、ストレスなんて全くないといった生活でしょう。
ところが、カナダの内分泌学者であるハンス・セリエ教授は、「ストレスは人生のスパイスであり、体のいかなる反応も必要としないようにストレスをなくしてしまうことは、死を望むのと同じである」と言っています。
ストレスはある程度あったほうが、かえって人生をいきいきと生きられるということになります。適度なストレスがあるからこそ、体はそれに打ち勝とうとして抵抗力の強い体をつくっていくものです。

ホメオスタシスとストレスとの深い関係

ストレスを受けたとき、身を守るのがホメオスタシスです。
ホメオスタシスは、日本語では「生体恒常性」などと訳されることがありますが、平たく言うと、人間の体を安定した状態に維持する働きと言えるでしょう。ホメオスタシスの3大システムが、「自律神経」、「内分泌」、「免疫」ということになります。そしてこれらのバランスを失わせる張本人こそがストレスと言われています。
こう考えると、たいていの病気がストレスが原因で、自律神経とホルモン(内分泌)と免疫機構の乱れから起こってくるというのは、多少乱暴な言い方なのかもしれませんが、的を射ているとも言えるでしょう。
逆に言えば、ストレスが多少あっても、きちんとホメオスタイッスが働いていれば、健康を維持することができます。したがって大きなストレスは問題ですが、ちょっとしたストレスであれば、人生の友達といった感覚でつきあってみるのもいいかもしれません。

ストレスをストレスと感じなくなる恐ろしさ

都会で通勤などしていると、満員電車に揺られてなんていうのは当たり前です。また主婦であれば、毎週安売りの特売日に自動車でスーパーに買い物に行くが、いつも長い車の列。しかし毎日毎日、毎週毎週同じように満員電車や車の渋滞の列に並んでいると、人間はそれに慣れてきてしまうものです。そしてその状況をなんとも思わなくなってしまったりします。そうするとストレスをストレスと感じなくなってきていて、体を守るべくホメオスタシスも正常にはたらきにくくなってしまいます。
何ごともほどほどにということなのでしょう。