潜在能力を引き出したければ自己啓発書を読むよりボーっとしていたほうが良いのかも
人間は誰でも能力を向上したいと思うものです。 そして、自分にはもっと能力がある、潜在能力を引き出すことができさえすればなどと考え、いろいろな自己啓発書を読んだりします。
役には立つかもしれないが潜在能力という点では自己啓発書は疑問
瞑想などメンタル関係の本を読んだり、仕事を効率よく進めるためのビジネス書を読んだり、発想の転換法などといったタイトルの本を読んだりする人もいます。
読まないよりは読んだ方が何かの役に立つのでしょうが、潜在能力を引き出すという点から言うと、自己啓発書などを読んで『頭の使い方のコツ』を勉強し、一生懸命トレーニングするよりも、ボーっとする時間を多く持った方が良いかもしれないと言われてきています。
ノウハウ書は役には立つだろうが、潜在能力の向上には効果があまりないと言えます。
例えば、クイズによく出題される問題とか、クイズのパターン別考え方などの本があったとします。 いわゆるノウハウ書ですが、これで勉強することにより、クイズの出題傾向がわかるので効率よくクイズによく出題される問題を覚えることができ、かつこういったクイズはこういった考え方をして解いていけば良いのだというパターン学習により、クイズに早く回答できるようになりますし、ひっかけ問題にもひっかかりにくくはなります。
こうしたことは、東大王などに代表されるようなクイズ番組に回答するという点においては役に立つでしょうが、それだからといって潜在能力が引き出されたかというとそうではありません。 単に、クイズに要領よく回答するコツを学んだだけにすぎません。
デフォルト・ネットワークって何?
脳は、クイズを解く、あるいは自己啓発書を読んでいるときでもよいのですが、こうした特定の目的のために頭を使っていると、脳活動は活発になります。
しかし、脳には『デフォルト・ネットワーク』というものがあり、これは目的もなくくつろいでいるときに活動を高めます。
そして、脳の消費エネルギーの半分以上は、このデフォルト・ネットワークの活動で消費されていることがわかっています。
言い方を変えれば、そして、考えたり悩んだり勉強したりしているとき以外のほうが、活動しているかもしれないとも言えます。
何をするでもなくボーっとしているとき、さまざまなイメージを頭に浮かべていた李することがあると思いますが、そんなときに活動しているのが『デフォルト・ネットワーク』になるのです。
潜在能力を高めたいという場合は、一生懸命自己啓発書な度を読んで、脳の働かせ方のトレーニングをするよりも、リラックスしてボーっと過ごすほうが良いのかもしれません。