週末は家でボーっとしていたのに、月曜日の朝から頭が重いのはなぜ?
ウィークデーはバリバリと働いて、やっと訪れた週末。 使いすぎた脳を休ませてリラックスしようと、週末は何をするでもなく1日中家の中で何も考えずボーっとしている。
ところが、月曜日の朝、あれだけ週末ボーっとして休息をとったはずなのに、なぜか頭が重い。 特に風邪をひいているわけでもないし、寝違えたわけでもない。
きちんと夜も寝たはずなのに。 どうして頭が重いのだろうか。
こんな経験はないでしょうか?
ボーっと過ごしても脳は休まらない
脳は人間の記憶や思考を司る重要な組織です。 そして脳は、体重の約2%の重さでしかないにもかかわらず、1日の消費量ということで言うと、全消費量のうち20%程度、脳がエネルギーを消費しているのです。
そして脳は、何か不測の事態が起こったときにすぐに対処できるように、スタンバイをしているのです。
休日にぼんやりとして何も考えていなくても、脳は自動車に喩えるならばずっとアイドリングをした状態になっています。
走っているわけではないが、エンジンはかかっています。つまり休まっていないのです。
脳活動のベースライン
マーカス・レイクルという米国の神経学者は、DMN(Default Mode Network)の存在を指摘しています。
つまり、休日にボーっとしている時でも、脳は一定のベースラインの活動は行っているのです。
その時、働いている脳の回路(内側前頭前野、後帯状皮質などから構成される脳回路)がDMNです。
休日、ボーっとしているときのことをよく考えてみてください。
ボーっとしているつもりでも、意識的でないにしろ、頭の中にはいろいろな雑念が浮かんでは消えていくということが繰り返されていると思います。 人間の脳は、1日の半分以上の時間を、とりとめもない考えに割いているとも言われています。
脳を休めるにはDMNを鎮めることが大切
次々と雑念が湧いてくるのでは、いくらボーっとしていても頭は休まりません。
そうならないためにも、脳を休ませるためにも有効なのが瞑想になります。
世界の一流の多くも瞑想を取り入れているのです。
アップル創始者のスティーブ・ジョブズは熱心な瞑想家でした。 ツイッターの創始者であるエヴァン・ウィリアムズ、男子テニスのジョコビッチ選手、リオ五輪水泳で大活躍したマイケル・フェルブス選手も瞑想を取り入れています。
脳はただボーっとしているだけでは雑念が湧いてきて、疲れてしまいます。
普段もアイドリング状態の脳を休ませる達人は、休日ただボーっと家の中で過ごすのではなく、メリハリのある生活を送るなかで、しっかりと瞑想する時間を取っているともいえるかもしれません。