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一過性の健忘と認知症の大きな違い

 

一過性の健忘と認知症

 

一般にいう物忘れは、確かに認知機能に関連した問題ではありますが、当然のことながら必ずしも 物忘れ⇒認知症 というわけではありません。

 

人間は誰しも、歳を重ねるとともに、脳がある程度は委縮し、普通の健常な人でも日常会話の中で、「あれが・・・  それの・・・」と、固有名詞がすぐに出てこないで代名詞を使って会話をしたりすることもあります。

  

また、久々あった友達の名前が、すぐにすぐに出てこないで、後で家に帰ってから思い出したりとか、テレビドラマを見ていて、あれ? 顔は知ってて、こんなドラマに出てた人だけど、え~と、名前なんていったかな・・・? なんてことはあります。そして数日後何かの拍子に、あああ そうそう と思い出したりします。

 

こういったことは、年相応の「単なる一過性の健忘」の可能性が高いでしょう。

 

一過性の健忘と認知症の大きな違いは、その頻度にもあります。
認知症では、その中核症状と呼ばれる症状が、頻繁におきているのが特徴で、エピソードそのものを忘れてしまうというものです。

 

たとえば、買い物をする目的で家を出て、予定していたものを1つ買い忘れてきて、後で気がついたというのは、一過性の健忘の可能性が高く、買い物する目的で家を出て、「あれ? 何のために家を出てここにいるんだろう?」というのであれば、認知症の可能性が高いでしょう。

 

認知症で頻繁に見られる中核症状は、次のようなものがあります。

短期記憶障害 : 数分前の会話の内容を忘れてしまう。
失認 : 近所で道に迷ってしまう。
失行 : 物の使い方がわからなくなる。
失語 : 言葉がでない
実行機能障害 : 目的にあった買い物ができない

認知症の場合は、こうした症状の他に、周辺症状として徘徊屋もウソ、不安・焦燥、食行動異常などが現れることがあります。

 

薬局が街の健康相談所としての機能をもち、かかりつけ医同様、かかりつけ薬局というものが推奨されていくことになると、こうした患者の言動、家族との関係などについても観察をして、言葉では見えてこないものまで読み取る力が必要になってくるのでしょう。