ちょっとしたことで傷ついてしまう人とは
世の中にはいろいろな人がいますが、ちょっとしたことでも、すぐに傷ついてしまう人がいます。
ちょっとしたことで傷つく人の特徴
ちょっとしたことで傷ついたり、ショックを受けたりして、いつまでもその気持ちを長く引きずってしまう人の特徴としては自己評価の低さにあります。
つまり、自己評価が低い人ほど、ちょっとしたことで傷つきやすい傾向にあります。
自己評価は、文字通り自分を評価するということですが、自己評価が高い人というのは、良くも悪くも自分に自信を持っているため、物事に積極的に取り組むことができます。
一方、自己評価が低い人は、それとは逆に物事に消極的になりやすい傾向があります。
どうせ一度きりの人生であれば、人生を楽しむという意味からも自己評価が高いほうが良いでしょう。
自己評価の低い人が好む人とは
面白いことに、自己評価が高い人は、自分をよく評価してくれる人を好みます。
一方、自己評価の低い人は自分を悪く評価する人を好むといった傾向があります。
アメリカ大統領に就任したドナルド・トランプ氏は、前者、つまり自己評価の高い人の典型ではないでしょうか。
自分を悪く言う人を徹底的に排除し、逆に自分をよく評価してくれる人を褒めちぎっています。
まあ、大統領の資質としては疑問符はつきますが。
人格者としてオバマ大統領とトランプ大統領を比較すると、もう比べるも失礼なぐらいだと思ってしまったりします。
認知的斉合性理論
人間の思考は、常に一貫性を求めているということを認知的斉合性理論(にんちてきせいごうせいりろん)といいます。
つまり自己評価が高い人は自分をよく評価する人を好み、自己評価が低い人は自分を悪く評価することを好むということが、心理学的にも言われています。
自己評価が低い人は、たとえ他人から褒めてもらっても素直に喜べなかったりします。逆に自分を悪く言う人に安心感を覚えたりします。
これでは、自分はダメだという気持ちがどんどん大きくなっていってしまいます。
ちょっとしたことで傷つきやすい人は負のスパイラルを断ち切れ
傷つきやすい人は自己評価が低く、褒め言葉も素直に喜べないということになり、どんどん自分はダメな人間だと追い込んでいってしまいます。
この負のスパイラルを断ち切るには、褒め言葉に対して、素直に喜ぶということをして、物事を素直に+に受け止めることをしていくと良いでしょう。
自身がある人ほど反省しないといいますが、トランプ大統領がまさにその代表と言えるかもしれません。
外罰的で、いいことは自分の手柄、何かあると他人が悪い! 人の上に立つ人格者としてはダメでしょう。
一方、なんでもかんでも自分のの責任に感じ、自分を責めてしまう人は、後悔するだけの反省はやめた方が良いでしょう。行動力の低下を招いてしまうだけです。
相手の心に響く褒め方
相手の心をつかむ褒め方とは
私たち人間は、よほどのひねくれ者でもないかぎり、褒められると嬉しいものです。
そして、自分を褒めてくれた人に対して好意をもつようになります。
ただ褒めれば良いというものでもありません
自分を褒めてくれた人に好意をもつということを悪用して、自分を気にいってもらおうと心にもない歯の浮くような台詞を言って褒める人もいますが、相手がよほどの馬鹿でもない限りは、そういって見えすいた褒め言葉は見破られてしまうでしょう。
どうせ褒めるなら、きちんと心から褒めることはもちろんですが、褒める内容も考えると良いでしょう。
人間はどんなことを褒められると嬉しいのだろうか
褒められて嬉しいことは人によって違います。
よく美人の人に、「君って綺麗だね!」なんて褒めても、褒められなれていることもあり、「ああ、またか」と思われるだけかもしれません。
人によって、化粧のセンスを褒められると嬉しい、体型を褒められると嬉しい、服のセンスを褒められると嬉しい、頭の良さを褒められると嬉しい、性格の良さを褒められると嬉しいなど、褒められて嬉しいポイントが違ってきます。
特別な存在と思わせる上手な褒め方とは
心理学の世界では『ジョハリの窓』という概念があります。
どういうことかというと、自己を4つに分けた概念です。
①自分も他人も知っている自分
②他人だけが知っている自分
③自分だけが知っている自分
④自分も他人も知らない自分
このうち、人が褒められて最も嬉しく感じる部分とはどこでしょうか?
その答えは、他人は知っているけど、自分では気づいていない自分
なのです。
人は、自分でも気づいていない部分について褒められると、「自分にそんなところがあったんだ」という驚きとともに嬉しく感じるものなのです。
だから、イケメンにかっこいいといったり、美人に綺麗だねなどといっても、これは自分も他人も知っている自分ということになるので、嬉しいかもしれませんが、それほど喜ばないということになってしまうのです。
男女では褒め方が違う
男女での性の違いということを考えて、男女では喜ぶ褒められ方が違うと言われています。
例えば、外見を褒める場合でも、男性を褒める場合は、かっこいい~!と全体をざっくり褒めた方が、細部を褒めるよりも好感を持たれる可能性が高いと言われています。
一方、女性を褒める場合は、ざっくりとではなく、細かい部分、つまり、美人だね! 綺麗だね!などと褒めるのではなく、目が綺麗だね!といったようにより細分をきちんと褒めた方が好感を持たれる可能性が高いと言われています。
SMAPを利用して鍛える、ビジネスにも必要な客観的思考
いろいろと事を進めるときに、必要となってくるのが客観的思考です。
そして、これはビジネスの場面でも役に立ちます。
客観的思考とは
客観的の反対は、主観的ということになりますが、それでは客観的思考とはいったいどういうことなのでしょうか?
主観は、自分の主観により物事を見ることになりますが、客観的思考は、ひと言で言うと、自分の中に他人の目を持つということになります。
そのためには、まず自分を肯定的に見ることをやめることが大切になってきます。
物事というものは、主観にこだわっていると全体を見通すことが難しくなってきてしまいます。
なぜならば、人間は自分に不都合な事柄には目をそむけてしまいがちだからです。
客観的思考をトレーニング
客観的思考は、いろいろなクイズなどを解くことによって鍛えられます。
例えば、次のようなSMAPクイズを解くことによっても鍛えられます。
予断や偏見にとらわれていたのでは、クイズ(問題)を解くことはできません。1つ1つの事実を積み上げていく客観力が試されることになります。
客観力を鍛えるSMAP問題
SMAPのメンバー、中居さん・木村さん・稲垣さん・草薙さん・香取さんの5人が集まりました。
このSMAPのメンバーのうち、2人は絶対にウソをつかない正直ものです。
しかし、残りの3人のメンバーは平気でウソをつきます。
もちろん、5人誰もが自分はウソつきだなんてことは言いません。
そこで5人の会話を聞いてみました。
さて、5人の中で誰がウソつきなのでしょうか?
中居さん 「木村君はウソつきだ! ウソばかり言っている」
木村さん 「いいや、それは違う。 中居君こそ大嘘つきだ。」
稲垣さん 「私は、草薙君がウソつきだということを知っていますよ。」
草薙さん 「木村君と香取君は正直者ですよ。」
香取さん 「中居君と稲垣君が、ウソばっかり言って困ってるんだ。」
さて、この5人のメンバーでウソをついているのは誰でしょうか?
※5人ということで親しみやすいということからSMAPのメンバーを例に出しましたが、あくまでもこれは問題で、実際にSMAPのメンバーがウソつきとかいうことではありませんので、ご了承ください。
客観力を鍛えるSMAP問題の解答と解説
さて、ウソをついているのは誰だということですが、正直者は2人ということから、ウソつきは3人いることになります。
このような問題は、仮定のもとに考えていくと非常に解きやすいのです。
まず、中居さんが正直者だと仮定してみましょう。
中居さんが正気者であれば、当然木村さんはウソつきになります。
そして、木村さんを正直者と言っている草薙さんもウソつきになります。
中居さんのことをウソつきと言っている香取さんもウソつきになります。
最後に稲垣さんの言葉は、草薙さんをウソつきといっているので、中居さんの言葉とは矛盾せず一致しています。
つまり、中居さんと稲垣さんが正直者で、木村さん、草薙さん、香取さんがウソつきとすれば、つじつまが合います。
さらに裏をとります。
それじゃ、木村さんが正直者だと仮定すると、当然中居さんはウソつきになります。
木村さんのことを正直者といっている草薙さんも正直者ということになります。
そして、もう一人、中居さんをウソつきだと言っていて木村さんの発言と一致している香取さんも正直者ということになります。
つまり、正直者が木村・草薙・香取の3人になってしまい、2人ではなくなってしまいますので、この仮説は間違いだということになります。
それじゃ、次に稲垣さんを正直者だと仮定しましょう。
稲垣さんが正直者なら、草薙さんはウソつきで、木村さんと香取さんもウソつきになり、中居さんは正直者ということになります。この結果は矛盾しておらず、正直者は中居さんと稲垣さんの2人ということになります。
このように、草薙さんを正直者と仮定した場合、香取さんを正直者として場合も検証すれば、正直者の2人は中居さんと稲垣さんになります。
従って、ウソつきは、木村さん、草薙さん、香取さんということになります。
雪が予想される寒い大寒のトリビア
1月20日、ドナルド・トランプ氏のアメリカ大統領就任式がありますが、この日は、東京でも雪が予想されているほどで、寒い1日となりそうです。
大寒とは
1月20日というと、西洋占星術では、宝瓶宮(みずがめ座)の始まりとなります。
小寒から立春までの30日間を寒の内といい、大寒はそのまん中にあたり、字のごとく、1年中で最も寒い時季です。
今年は、まさにこの時期に大寒波がやってきて、天気予報でも気温の底になるのではないかと言われているので、暦通りと言えるのかもしれません。
大寒の食べ物
大寒には、寒稽古など、耐寒のためのいろいろな行事が行われ、「寒仕込み」といって、寒気を利用した食べ物(凍り豆腐、寒天、酒、味噌など)を仕込むのに最もよい時期ともされています。
また大寒の日に産まれた卵は「金運や健康運が上がる」として縁起が良いとされ、贈り物として「大寒の卵」が贈られたりすることもあるようです。
この卵は、大寒卵(だいかんたまご)と言われています。
また、小寒から立春までのいわゆる寒の内の期間に産まれた鶏の卵は、寒卵(かんたまご)と言われたりもします。
今でこそ、鶏卵の生産も安定して、鶏は1年中卵を産んでいますが、昔は寒い季節は卵を産まなかったようで、そのためこの寒い時期に産まれる卵は大変貴重なものとされてきました。
寒さに負けずに生まれて来た卵には、栄養があり、強運を持っているということから、縁起物として扱われるのようになったようです。
大寒は毎年1月20日ではない
大寒は毎年同じ日ではありません。というのも太陽が一周するのがちょうど1年だったら毎年同じ日になるのですが、実際にはぴったりではありませんので、大寒も小寒も、年によって少しずれることがあります。つまり1月19日だったりすることがあります。
寒中見舞いとは
年賀状を出すタイミングを逸してしまった時などに出すのが寒中見舞いですが、この寒中見舞いは、その名のとおり寒中、つまり寒の内に出すのが礼儀と言われています。立春を過ぎてからというのでは遅すぎて失礼にあたるでしょう。
寒の内とはいったいいつなのかというと、小寒から立春までの約30日を言います。つまり1月5日あたりから2月4日あたりにかけてですが、そのちょうど真ん中にあたるのが大寒ということになります。
寒中見舞いは、寒中つまり寒の内に出すのが礼儀ということですが、正月、松の内は避けるというのが基本的マナーです。
松の内は、関東では1月15日まで、関西では1月7日までと言われることが多くなっています。
つまり、寒中見舞いは1月16日以降、立春前、大寒のころに着くように送るのが良いでしょう。
成功しているのに、不安で仕方ない人へ
周りから見ると、仕事の実力は申し分なく、社会的にも成功していて、職場でも評価されていて、周りからも「優秀だね」などと言われていても、それを信じられず、幸せを感じられないという人がいます。
成功しているのに、不安で仕方ない人
職場では窓際族、周りからもあまり評価されていない人からみると、なんなんだろうと思ってしまいますが、実際に実力もあり、周りから評価されているにもかかわらず、それを信用できず幸せも感じられない人は、その人なりに原因がある場合が多いのです。
仕事もでき評価されているのに、信じられず幸せを感じられない原因とは
それでは、なぜ、実力もあり周りの評価も高いのに、それを信じられず幸せを感じられないのかという理由ですが、それは過去のトラウマにあることが多いと言われています。
例えば、子供のころ家が経済的に恵まれていない家庭で育ち、それ以後、本人の努力で成功して大金持ちになったとしても、またいつ昔の悲惨な生活に逆戻りしてしまうかもしれないという思いを強く持つようになります。そうすると、心が休まらなくなってしまうのです。
兄弟姉妹の比較は心に残る
もう一つ、大きな原因としてあげあれるのが、子供のころの兄弟姉妹との比較です。
親から、必要以上に兄弟姉妹と比較されて育つと、両親に認められたいという一心で、いろいろなことを頑張って成果を出そうとします。
しかし、常に兄弟姉妹と比較されるので、それでもまだ足らない、まだ負けているという感情があり、満足できなくなってしまうのです。
もちろん、全ての人が同じようになるということではありませんが、負けず嫌いだったり、人のことをよく気にする性格だと、一生懸命頑張って、成果も出しているのに、まだまだと満足できなくなってしまったりするものです。
気をつけないといけないワーカホリック
こういった人たちが気をつけなければいけないことが、ワーカホリックです。
大金持ちが、いくらお金があっても全然満足できないのと同じように、いくら努力して成功をおさめても、その成功を喜べなくなってしまっていて、それどころか、まだ足らないと体を壊すまで働くワーカホリックになってしまうこともあります。
それだけ頑張っても、満足感や幸せを感じることができなくなってしまいます。
仕事を頑張り成功しても幸せを感じられない人へのアドバイス
そもそも、人間が仕事をするというのは何のためなのか、原点に戻って考えてみるのも悪くないかと思います。
人が仕事をするのは、他人に評価されるためでしょうか? 一生懸命仕事をして、不安から逃れるためでしょうか?
違うはずです。
自分が幸せになるために仕事をするのです。経済的にはもちろんですが、社会的に、あるいは使命感をもって。
他人の評価を気にしながら仕事をしているうちは、本当の意味でのいい仕事はできないでしょう。
人を幸せにするために仕事をやっているというのであれば、なおさら、人間というものは、仕事を通して自分が幸せになって初めて、仕事で人を幸せにできるのではないでしょうか。
知っているようで知らない、地震とマグニチュードの話
1月17日、阪神淡路大震災の日ということで地震に関するお話を1つ。
よく、地震の大きさを示す言葉に、マグニチュードという言葉があります。
震度は、その揺れ方の大きさということで、震度4とか震度5とかいうと、だいたいどのぐらいの揺れだったんだろうと想像することができますが、マグニチュードとは何なのでしょうか?
マグニチュードとは、地震の規模の尺度
マグニチュードはМで表され、地震の規模を示す尺度で、地震の規模が大きかったり、地震の強い揺れを観測した地点の範囲が広ければ広いほど、マグニチュードが大きいということになります。
地震の規模はなぜ大きくなるのか
地震のときは、地震モーメントと言われる同じ大きさで回転の向きが反対の2つのモーメントがぶつかり合っています。これは電源で自動車のハンドルを回すような力である偶力が働いています。
そして、地震の規模というものは、この地震モーメントによって決まります。
マグニチュードの測定値
マグニチュードの測定値というのはどうなっているのかというと、地面の揺れの最大値を読んで、その対数をとり、並みの元帥を補正する距離の関数と、ある定数をそれに加えて計算していきます。
日本ではどのぐらいの頻度で地震が起きているのか
さて、気になるのが私たちが住む日本で、どのぐらいの規模の地震がどのぐらいの頻度で起こっているのかということです。
世界中で起こる地震の1割は、日本及びその近海で起こっているとも言われていますが、実際はどうなのでしょうか?
日本列島とその周辺の海域、それに沖縄から千島列島南部付近、小笠原諸島も含め、日本の範囲とすることにすると、この範囲でM7クラス(M7以上8未満)の地震は、おおよそ年平均1回ほど発生しています。
これがМ6クラスになると、おおよそ10回、さらにM5クラスになると100回、M4クラスになると1000回ぐらいと言われています。
つまり、マグニチュードが1減ると、発生数は約10倍になります。
M8クラスは年平均で0.1回、つまり10年に1回の頻度ということになります。
もちろん、1年でM7クラスが2~3回発生することもあるでしょうし、まったく発生しない年もあるでしょう。
これを世界的に見てみると、M8クラスのものは、年平均1回、M7クラスが10回起きています。
つまり、このことから、世界で起きている地震の1割は日本及びその近海で起こっているというのは事実と言えるでしょう。
マグニチュードと断層サイズ
ここで覚えておくべき目安と法則があります。
*M4の時、断層面の端から端まで1km
*Mが1上ると約3倍、2上ると10倍
この目安と法則を当てはめると、M5の場合は3km、さらにM6になると9~10kmの断層ということになります。
M7だと30km、M8だと100kmです。
*断層の長さの1万分の1の長さがずれ
すなわちM4だと、1kmの1万分の1ですから、ずれは約10cm
M5はその3倍だから30cm、M6はそのさらに3倍なので90cm~1m、M7は3m、M8は10mということになります。
最後にもう1つの目安
*マグニチュードが出れば、最悪、最大震度はそれと同じ値程度
これは、震源の深さによってもことなります。
M5の地震が起きた場合、M5なので断層サイズは3km相当。このとき震源の深さが3kmとかであれば、地震で破壊される岩盤領域が地表すれすれで、同じ数値の震度5ということになります。
しかし、震源の深さが20kmとかであれば、地表からすれば破壊領域までは17kmあり、震度はせいぜい4ということになります。
M7であれば、震源の深さが20kmであっても、破壊される断層のサイズが30kmですので、最大震度7となる可能性が高くなるということになります。
震度は、震源の深さによっても影響をうけますが、岩盤の固さによっても異なり、岩盤が固ければ震度は小さくなります。
氷の上で平気で立っていられる鳥のマジック
今年は、酉年ということで、鳥に関連したトリビアを1つ。
私たち人間は、冷たい氷が張った湖の上に、裸足で立つといったことはとてもできません。
お笑い芸人の罰ゲームみたいになってしまいますが、そんなことには1分も耐えられないでしょう。
冷たい氷面でも悠々としていられる鳥
ところが、水鳥は1本足で冷たい氷の張った湖で平気な顔をして立っています。
片方の足は温かい羽毛の中にしまっているのでわかります。羽毛布団のように空気をたくさん含んだ羽毛の中は、それ自体断熱材の役割を果たしているので、周りが冷たくても、羽毛の中に入った足は温かい状態に保たれるわけです。
しかし、湖に貼った氷についた足は、直接冷たい氷と接触しています。しかし、鳥たちは悠々としています。
人間ではたまらないところですが、鳥は大丈夫なのでしょうか?
もしかしたら、鳥の足って神経がないんじゃないか?
いえいえ、鳥の足にもちゃんと神経は通っています。その証拠に、足や足の指を伸ばしたり曲げたりすることができます。
動物の不思議、ワンダーネット
動物には、ワンダーネットという特別なしくみがあるのです。
鳥の足の付け根に近い部分には、ワンダーネットとよばれるしくみがあり、一種のポンプのような働きをしています。
もちろん、氷面と接している鳥の足は、氷によって冷やされます。当然、そこを氷面に接している鳥の足にきている毛細血管の中の血液も冷やされます。
そして、そこで活躍するのがワンダーネットというしくみです。
足の付け根に近い部分にあるワンダーネットでは、動脈の毛細血管が網の目のようにお互いにクロスしあっていますが、氷面について足からきた冷たいけつえきと体からの暖かい血液がここで血管を接して流れるうちに、互いの熱が交換されて、足には常に冷たい血液が流れるようになっています。
冷たいと感じるのは、体温の差から
私たちは、0℃の水に手を入れた場合と、10℃の水に手を入れた場合は、0℃の水のほうがより冷たいと感じるでしょう。
これは一つには、体温との差によるものです。体温との差が大きければ大きいほど、より冷たいと感じるのです。
鳥の場合は、足に常に冷えた血液がいくようになっているワンダーネットによる二重体温構造から、足の温度は氷面に近い温度になり、温度差が小さくなるようになっています。
つまり、鳥に聴いてみたわけではないのですが、足の部分の体温差が小さくなっているので、人間のように冷たさに耐えられないというほどでもないと推測することができます。