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アリきたりでない奴隷アリの話

 

奴隷は当たり前の残酷なアリの世界とは

封建社会ではいざしらず、現代の日本では、奴隷というと連想するのがSM世界の女王様とMの関係みたいなことになりますが、アリには奴隷制度があります。
世界では、一部のテロリストが住民を支配し、奴隷のように扱ったりしているところもあるでしょうが、アリもこれと同じようなことをやっています。

他のアリを襲って奴隷に

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すべてのアリがというわけではありませんが、サムライアリと言われるアリは、他のアリを奴隷にして働かせているのです。
アリは人間と同じく集団で社会を形成する昆虫として知られていますが、なんとも恐ろしいことです。

 

サムライアリは、クロヤマアリ等を襲い、そして奴隷にしてしまういわゆる奴隷狩りをします。
このアリ、働きアリで体長約5mm、女王アリになると体長7mm
クロヤマアリの働きアリの体長が約5mm、女王アリが約10mmということを考えると、決して大きいわけではないのですが、大きなアゴが鎌状に長く発達していて、まさに奴隷狩りをするのにピッタリな体になっています。

数百から数千匹の大行列をつくってクロヤマアリ等の巣に向かい、そこで鋭いアゴを使ってクロヤマアリを突き刺して殺して、幼虫や蛹をかっさらいます。
襲われたアリは、殺されたり、巣を追われたりしてしまいます。

クロヤマアリというのは、そこのへんでよく見かける黒い小さなアリです。
たまに、多くのアリが蛹をかかえて行進しているのをみたことがある人もいるかと思いますが、あれはアリさんがお引越しをしているのではなく、たぶんサムライアリなどがクロヤマアリなどの巣を襲って、蛹を運び出しているところだと思います。

 

キリギリスのようなサムライアリ

そして育った幼虫は蛹は、最初から奴隷という身分でいろいろとこき使われ働かされます。
一方、サムライアリはというと、奴隷のクロヤマアリがせっせと集めて来たエサをもらって、巣の中で過ごしているというからとんでもない話です。

すごいのがサムライアリの女王で、その体の大きさと強さから、巣を守るクロヤマアリの働きアリたちをふっ飛ばして、クロヤマアリの女王へ突進していき、攻撃します。
やがて、クロヤマアリの女王が破れると、その女王についていた働きアリたちは、今度は侵入者であるサムライアリの女王様のお世話をはじめます。

まるで、日本の戦国時代の武将みたいな話です。

他のアリを襲って、自分達はなまけて、奴隷にしたアリをこき使って働かせるわけで、そうするとイソップ物語にでてくる『アリとキリギリス』のアリさんのイメージが崩れてしまいます。
まさに他のアリに働かせるなんて、キリギリスと一緒やん!