「みんな、お前のこと嫌ってるよ!」と言われても、気にすることはない!
よく、自分がして欲しいことを他人にもしてあげて、自分がして欲しくないことは他人にするものではないというようなことを、お爺ちゃんお婆ちゃんから躾られた人もいるかと思います。
大方は正しいですし、確かにそうするべきです。
自分の当たり前は、他人の当たり前じゃないかもしれない
しかし、自分と他人は、同じ物でもその受け止め方が違うということがあります。
わかりやすく極端な例をあげますと、自分が巨人ファンだからといって、巨人関連のグッズを友達にプレゼントしたら、その友達は阪神ファンだったというように、自分が好きでいいなと思ったものでも、相手にとってはそうとは限りません。
何、今さら当たり前のことを言ってるんだよ!と言うかもしれませんが、例えば、自分が観て面白かった映画を友達に「あなたも、絶対面白いと思うはず」といって勧めたことはないでしょうか?
また、お酒を飲んで、友人や恋人に、「ねぇ、わかってくれるよね!」と絶対にわかってくれることを前提に愚痴を言ったりしたことはないでしょうか?
フォールス・コンセンサス効果
人間には、多くの人が自分と同じ意見を持っていると思い、自分と同じように行動すると考える傾向があります。
これをフォールス・コンセンサス効果と言います。
しかし、これは「思い込み」であり、実際にはそうではありません。
そして、この思い込みは、相手が家族・恋人・親友といった親しい間柄になればなるほど、強くなります。
だからこそ、こうした思い込みは、よく親友や恋人と仲違いしてしまうといったことの原因にもなります。
「もうちょっと、私のことわかってくれる人かと思った!」となってしまうわけです。
自分にとって、こんなことは当たり前だと思っていることでも、相手にとってはそうでない場合もあるということを、しっかりと理解しとくことが、こうしたすれ違いを防ぐことにつながります。
「みんな、~してる」ほど、いい加減なことはない
自分の意見を主張したいために、「みんなも、自分と同じ意見だよ」などと言う人がいます。
こういう人に、それじゃ、みんなって誰と誰と誰? 確認するから! と問いただすと、とたんに黙ってしまったりします。
人間には、自分の意見に同意してもらいたいために、実際には1人か2人しか言っていないことを、いかにもほぼ周りの全員がそう言ったように言う傾向があります。
特に、「みんなそうしてるよ!」という言葉に弱い日本人に対しては、以外とこの手法は有効だったりしますので、どうしても誇張してしまうのでしょう。
中には、他の人は全く意見に同意していないのに、「みんな同意しているのよ」などと平気でウソをつく人もいます。
例えば、「みんな、あなたのこと迷惑がってるし、嫌いだっていってるのよ!」というようなことを言われても、落ち込む必要はありません。
なぜならば、 「みんな」という言葉ほど、あてにならないものはないからです。
正々堂々と言うべきことを言う勇気のある人は、「みんな」なんて言葉は使いません。
はっきりと、「私はこうだ!」と言います。
「みんなじゃなくて、それはあなたの主観でしょ!」ぐらいに思えば、他人の誹謗中傷に対して、受け流すことができるでしょう。