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合理的な消費と非合理的な消費

物事は合理的に考えなければダメだと、やたら「合理的」という言葉を得意げに口にする人もいますが、意外にも人間はそんな合理的な動物ではないのです。

人間は生活していくにあたり、いろいろなものを消費しています。

モノづくりの立場からすると、合理的に考えると、より多くの人が使うものを効率的に作っていくというマーケティングが通用するように思われますが、社会が多様化してきてそうもいかなくなってきています。

合理性・非合理性とは

合理性とは、客観的な理屈や合理に合っていることになります。
そして合理性によりもっと安く・早く・便利にということを追求し、効率性や利便性を手にする満足感になります。

非合理性とは、主観的で理性をもってしてもとらえきれないものになります。
もっと楽しく、もっと面白く、もっと感性をくすぐる、そういった精神的な充足感になります。

人は何を求めているのか、何で動くのか、なぜこの商品を買うのか、なぜ買わないのか、必ずしも客観的にはとらえきれないところがあります。

なぜならば、『人は必ずしも合理性だけでは行動しない』からです。

したがって、人間の意志決定や習慣・行動を分析して、どうしたら買いたくなるのかという人間の感情や主観にあたる部分を探っていく必要があります。

2つの消費

消費には2つあると言われています。 1つが合理的な消費で、もう1つが非合理的な消費です。

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合理的な消費とは、買い物に合理的な利便性を求める心理による消費です。
自分の興味がないものや毎日の面倒な買い物は、さっさと済ませてしまいたいという心理がそこに働きます。

非合理的な消費は、買い物に楽しさや充足感を求める心理による消費です。
自分の興味があることだからこそ、じっくりと選んで買いたいというもので、何だか面白そうだから買う、買い物を楽しみたいという心理が働きます。

とりあえず生活に必要なものをさっさと買うというのは合理性を求めた買い物で、充足感や楽しみを得たいから買うというのは非合理性を求めた買い物になります。

もちろん、どんな人も、合理的な消費と非合理的な消費の2つの心理があります。

そして、その比率は、20%の合理的な消費と、80%の非合理的な消費になると言われています。

定量から定性のマーケティング

以前の市場に対するマーケティング分析は、どちらのタイプが多いかという定量調査で進められてきました。

ところが多様化の時代になってくると、「なぜ人はモノを買うのか」、「なぜこれが好きなのだろうか」、「なぜこれは買わないのだろうか」といった人間の洞察を進めていこうということを理論と感性で予見していくという調査方法になってきました。

こうした人間の行動、個を捉えない限り、消費者のニーズに合ったものは出てこないという時代になってきたのかもしれません。