英単語のニュアンスの難しさ
日本人が英語を学習しようとするときに、いろいろな壁がありますが、その一つが単語がもつ意味のニュアンスがあげられると思います。
単語のニュアンスは、文化が違うのであるから当然なのですが、ここに難しさがあるのです。 受験勉強やTOEICで英語を勉強する際に、英単語を覚えると思います。
英単語を「英単語」⇔「日本語」でどんどん覚える
英単語の覚え方については、人それぞれに合った覚え方があると思いますが、最近では「英単語」⇔「日本語」という形で、どんどんと大量に覚えていくやり方をする人も結構います。
back : 背中
belly : おなか
waist : 腰
arm : 腕
elbow : 肘
確かに、英単語集などで、このように覚えていくと、一度に大量に覚えることができるので効率いいでしょう。
こんな感じで覚えていくのでしょうが、単純な名詞であればこれでもいいと思うのですが、この覚え方をしてしまうと、微妙なニュアンスが覚えきれません。
リーディングはいいけど、ライティングになると
英文を読むのはそこそこいけるけど、ライティングになると、どの単語を使ったらいいのかよく迷うという人がいます。
これは、もしかしたら言葉のニュアンスまで英単語をきちんと覚えきっていないのが原因かもしれません。 英文を読むときは、書かれている英文が正しいというのが前提になっているので、なんとか訳したり、大意をくみ取ったりすることができます。
しかし、英文になると、例えば「感情」という言葉を使うときに、どれにするのか迷ってしまうのです。
「感情」というと、一般的には「feeling」を使います。
これしか知らなければ、迷うことはないのですが、少し英語を勉強していくと、「emotion」も「sentiment」も「passion」も「感情」っていう意味を持っているよな。
どう違うんだろう、この場合はどれを使ったらいいのだろうか・・・と迷ってしまうのです。
emotion というと、興奮して少し冷静さを失っているようなニュアンスがあります。 sentiment は、理性とは食い違う判断をもたらす感情に使います。
passion は、さらに激しく冷静さを失った感情、特に愛着といった場合になります。
日本語で考えると間違える落し穴単語
英単語の中には、すでに日本語になっているものも結構ありますが、日本語化しているけれど、日本語とは異なる意味で使われる単語もあるので注意が必要です。
nail といえば、ネイルサロンなどの「爪」という意味ですが、この意味しか覚えていないと、「釘」という意味で使われた英文に出会ったとき、意味がとれず困ってしまいます。
pension といえば、日本語では山小屋などの「ペンション」を連想する人が多いと思いますが、受験英語やTOEICで出てくるとすれば、ペンションという意味よりも「年金」という意味になるでしょう。
ニュアンスという意味からいくと、image という単語です。
日本語で image というと、頭の中に思い描く映像というような感じですが、英語の場合、image の本来の意味は、「目に見える映像」です。
もちろん日本語での「イメージ」に近い意味もあるのですが、英語で image と出てきた場合は、まずは「目に見える映像」という感じで考えるべきなのです。
であれば、日本語でいう「イメージ」はどうなるのかということですが、その場合はどちらかというと picture のほうが一般的になります。