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緑茶も烏龍茶も紅茶も、香りのもとの成分は同じ

 

世界の三大ノンアルコール飲料というと、コーヒー、ココア、そしてお茶になります。


一言でお茶といっても、、緑茶、烏龍茶、紅茶などがあり、それぞれにいろいろな銘柄があります。

 

その中でお茶は、平安時代に唐に渡った僧たちが、「茶種」を、鎌倉時代には「抹茶」を日本に持ち帰ったことから始まっています。

 

時代は代わり室町時代になると「わび・さび」文化が発展し、安土桃山時代には千利休が「茶の湯」として発展させいき、その後、お茶によって精神を修養し、交際礼法を究める道として「茶道」が生まれました。

 

 茶道を学ばないまでも、日本独特の日本茶の事を知り、落ち着いた和室等でおいしい日本茶をゆっくりといただき、静かな夜を過ごすというのも、日本人の贅沢な暮らし方かも知れません。もっとも忙しい情報化社会、そんな暇はないよという人も多いでしょうが、たまには時間を忘れてというのもいいかもしれません。

日本茶の場合、ほとんどが不発酵茶で、摘み取ってから蒸す・炒る等で酸化酵素の働きを止めることにより、蒸す時間の長さによりお茶の味・香り・水色が決まってきます。長く蒸すと、香りは少なめだが水色は濃く、コクのある味になります。

 

日本茶はそのほとんどが緑茶で、静岡茶、宇治茶、狭山茶をはじめとして日本各地にいろいろなブランド茶があります。一口に緑茶といっても、葉を使うのか茎を使うのか、炒るのか蒸すのか、摘採時期や栽培方法、製造工程等によって、煎茶・番茶・ほうじ茶・玄米茶・玉露・抹茶・茎茶・芽茶・粉茶といった具合に、いろいろな風味や香りのお茶に仕上がります。

 

そしてお茶というと、その香りはお茶の品質を決定付ける重要な要素になっています。緑茶、烏龍茶、紅茶は、すべてはチャノキから作られていますが、その香りは全く異なるものになっています。これは発酵加工過程の違いによるものです。

 

チャノキには、プリメベロシドという配合体が成分として含まれていて、このプリメベロシドという成分ががチャノキが持っている糖加水分解酵素の働きによって分解されることで、独特の香り成分が遊離して、香りが薫ってきます。加水分解する前のプリメベロシド自体には香りはありません。

 

緑茶、烏龍茶、紅茶の香りがそれぞれに異なり、とても同じチャノキから作られたものなのか? とも思ってしまいますが、この香りの違いは、それぞれの加工工程によるもので、お茶がそれぞれいろいろなバラエティーに富んだ香りを放つのも、チャノキの種類や育った環境もありますが、加工工程において調整された糖加水分解酵素によるところも大きくなっています。

 

お茶の芳ばしい香りは、加工の仕方によって変わってくる成分の妙ということが言えるのでしょう。