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洗濯乾燥機の死亡、メーカー名は公表すべき?

ドラム式洗濯乾燥機の事故を受けた改善策

 

チャイルドロックと注意書きで十分だった? 

 

先日、7歳の男の子が、ドラム式の洗濯乾燥機の中に閉じ込められて、窒息死していたという痛ましいニュースがありました。


初めて洗濯乾燥機を購入し、商品が届いたその夜に起きた事件だったようです。警視庁では、子供が誤って洗濯乾燥機の中に入ってしまい、内側から開けれなくなり中で窒息死したとみています。

 

製造した大手電機メーカーの話によると、このドラム式の洗濯乾燥機はドアが閉まると内側からは開けられない構造をしていたそうです。


しかし安全対策として、子どもが中に入らないようドアにロック機能をつけているほか、本体や取扱説明書に「子どもが入ると窒息するおそれがある」と表示して注意を呼びかけていたというものです。

 

たしかに、メーカーとしては、ドアにロック機能をつけていれば、構造上の欠陥にはあたらず、しかも表示でも本体と取扱説明書にしっかりと注意書きをしていたので、瑕疵責任はなく、PL法などで訴えられることもなくメーカーの責任はきちんと果たしていたと言い切るだろう。

しかし、海外でも同じような事件が起きていて、韓国では2008年には8歳の男の子がやはり同じように閉じ込められて死亡している。その他にも同様の死亡事故が複数件起きている。

韓国は、内側からでもドアを開けられるように部品の一部を無償で取り替えたり、他社製品を使っている人にも、ドアが完全に閉まらないようにする器具を配布するなど対策を取っていたといいます。


確かに水漏れしないように、中の密閉性を保たなければならないのはわかるが、韓国でもきちんと対応をしている。

確かに、チャイルドロックをかけていなかったらしいが、窒息事件は7歳や8歳の子供で起きています。ちょっと賢い子だったらはずせるのではないだろうか?

日本でも選択乾燥機を製造しているメーカーは複数あるが、こうした事件が起きているのにもかかわらず、メーカー名が公表されないというのは非常に違和感がある。

確かに、メーカーはチャイルドロックの設置と、注意喚起で『最低限』の責任は果たしているのだと思う。法的には悪くないのに公表されては不本意という考えも確かにあるでしょう。

臭いものにフタをする日本の良くない体質は、改めるべき

 しかし、製品というのは、ある程度間違った使い方をされても大丈夫なように設計しておくべきで、それができない場合には、そのリスクもきちんと顧客に提示しておかなければならないのではないでしょうか?

しっかりとメーカー名を公表することによって、そのメーカーに韓国のメーカーのように改善のための対応策を促すプレッシャーを与えることができるばかりか、同業他社も他山の石として、明日は我が身、こりゃたまらん! 少なくとも同レベルの安全対策をとらないととなり、安全対策に躍起になるでしょう。

 

普通の消費者の感覚からすれば、まさか洗濯乾燥機の中に子供が入って出れなくなるなんてことは想像もしていないでしょうし、注意も不十分だ!
2歳や3歳の子供ならいざしらず、7歳や8歳になっていれば、中にはいっても自分の力で開けられるもんだと思うだろう。

【必読!!!】 「中からは開けれませんので、窒息死する危険性があります。”必ず”チャイルドロックをしてください。」
を製品のドアの入り口に赤字で大きく記載するぐらいの注意をしないと、一般消費者は注意しないものです。

薬ですらリスクに対する認識が甘い消費者

はっきりいって、みなさんは、薬を飲むときに、「使用上の注意」をきちんと最後まで読みますか? 読まないと思います。
大抵は、飲んでみて、薬疹が出たり、お腹の調子がおかしかったりしたときにはじめて、もしかしたら薬の副作用かしらと思って、添付文書を読み返したりするでしょう。ましてや添付文書は捨てちゃっている人もいるかもしれません。

生命関連商品で、リスクも十分認知されている薬ですら、消費者はこんなもんなんだという前提で、製品は開発されないといけないのかもしれません。

薬なら、そもそも副作用が出ることまるし、ある程度は危険もあることがわかっているから注意もするでしょうが、そういった薬ですら、消費者はリスクに対してこの程度の認識しかないということを肝に銘じておくべきです。

ましてや、ドラム式洗濯乾燥機に対するリスク感覚なんかはゼロだと思っていいでしょう。
メーカーは、とりあえず文章に入れて置けば、それで免罪符という考えはやめ、特に命に係わる問題については、誰にもしっかりわかるかたちで、理由などもつけて記載すべきです。

海外の死亡例には、不十分?なメーカーの対応

 確かに、チャイルドロックを設置し、注意書きはあったから、そこまでメーカーに求めるのは酷な話でしょうが、一つ言えることは、今回の事件で、チャイルドロックや注意書きでは不十分であるということが露呈した。注意書きも前述のように、どうして危険なのか? 中から開かなくなっちゃうよ! 死んじゃうリスクあるよ!と明確に危険性をアピールしておくべきでした。

死亡事例があることがわかっていたわけだし、韓国は対策していたにもかかわらず、何らかの方法で中からドアが開けられるような仕組みに設計すべきだったのを怠ったといわれても仕方ない。メーカーはそのためにチャイルドロックと注意書きをしたというでしょうけど。

メーカーの気持ちもわかるが、放っておくと洗濯乾燥機が殺人ツール

また、そんなことを言ってたら、どんな電化製品にだって、さまざまなリスクがあり、製品が開発できなくなっちゃうよというのもわからなくもない。

しかしいつまでも改善しないと、ドラム式洗濯乾燥機が殺人の道具に使われるってこともでてくる可能性がある。

例えば最近ニュースで子供を虐待して殺してしまった親がよくニュースになりますが、子供をわざとドラム式洗濯乾燥機に閉じ込め、窒息死させて、「子供が閉じ込められて動かない」といってドラム式洗濯乾燥機のせいにして、殺人罪を免れようとする人だってでてくるかもしれない。