マーケティングに大切なティッピング・ポイントとは
ティッピングポイント(Tipping Point)
みなさんは、ティッピングポイントという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
英語で書くと、Tipping Point ということになります。
マーケティングの勉強をされている方であれば、知っているかもしれません。
さて、Tipを英語の辞書で調べてみると次のようになっています。
(もののとがった)先、先端、(山などの)頂点、頂上、先端につけるもの、(こうもり傘・つえなどの)石突き、釣りざおの先端部、(たばこの)フィルター、吸い口、(茶の)葉芽
う~ん、これだけではあまり意味がよくわかりません。
そこで、tipping point で調べてみると、 『転換点』と出てきました。
〔重大な変化が起きる〕転換点、転機◆【同】turning point と載っています。
この概念は、ちょうど2000年すぎごろに広まったもので、ファッションであれ、社会通念であれ、最初は目立たず少しずつ広まっていき、それがある段階に至ると、爆発的に広まる現象の中で、その転換点となるときが、tipping point です。
一言で言ってしまうと、臨界点です。
これだけではわかりにくいので、もう少し詳しくみていきましょう。
マーケティングだけでなく、仕事や勉強にも応用できるティッピングポイントとは
具体的にいうと、口コミ情報は、ある臨界点を超えると、あたかもウイルスが伝線するように急激に広まることから、この臨界点のことをティッピングポイント(Tipping Point)と言っています。
ティッピングポイントの考えは、口コミにも言えるでしょうし、広告効果に関連してきます。
また勉強やいろいろなことをやったときの成果においても、こうしたことが見られます。
身近なところでは、花粉症などもそうかもしれません。
最初は、コップの中に水が溜まっていきますが、何の変化もありません。
ところがコップの容量という臨界点を越えた瞬間から、水はコップからあふれ出るようになり、劇的な変化が起きます。
アレルゲンがどんどん蓄積していき、ある日突然アレルギーというのにも似ていますし、勉強をやってもやっても成績が伸びなかったのが、ある日を境にどんどん成績も伸びてきた、聞き取れなかった英語が聞き取れるようになったというのも、こうした、ティッピングポイント作用みたいなものがあるのかもしれません。
広告宣伝で口コミ情報の威力を考えるときの注意点
広告宣伝に口コミ情報を利用しようとする場合、いくつかの点に注意しなければなりません。
最初の一つが、最初に広める人。
これは、顔利きの人、情報通、説得力がある人が力を発揮します。
そして少数であろうと、有力な人に認められると、瞬く間に所属するコミュニティーに拡散していきます。
次が、拡散していくだけの粘りをもった情報であるかどうかという点が影響してくるのではないかと思われます。
そして最後が、背景の環境です。つまり時と場所等が、その情報が拡がるのに、適した条件なのか、背景の力はあるのかという点になります。
このようなことを見極めることで、うまく口コミを利用し、ティッピングポイントを越えて大ブレイクにつながっていくのでしょう。