ジョークは右脳で楽しんでいる
ジョークは時として人を楽しくしてくれるものですし、気まずくなった雰囲気を一気に変えてくれる働きもあります。
実は、このジョークを楽しむという行動は、人間独特のものです。
人間に近いとされているサルでさえ、ジョークを楽しむということはないようです。
そう考えると、ユーモアやジョークとは人間の文化的産物といってもいいのかもしれません。
笑いは人によって受け止め方が違う
笑いというものは、人それぞれに受け方が違います。
たとえばオヤジギャグ1つとっても、面白くて面白くてとケタケタ笑うOLがいるかと思えば、はぁ?何言ってるのこのオヤジ・・・バッカじゃない? と鼻にもかけない女子高生がいたりといろいろです。
お笑い芸人が、物まねをしたり、コントをやったりして観客を笑わせるイロモネアという番組がありますが、その番組を見ていても、えっ? なんだそんな笑うところ?と思うところで大笑いしている人がいるかと思えば、すごく面白いなと思うところでも苦虫をひっつぶしたような顔をしている人もいます。
ユーモアやギャグの理解は、その人が生まれ育った環境や現在おかれている環境、その人の知性、知識、性格、そしてその時の気分などによって影響を受けます。
たとえば、アメリカンジョークというものは、日本のオヤジが言うダジャレとは全然違うものですし、ユーモアが上手と言われるイギリス人が好むジョークを聞いても、日本人がそれほど面白いと思わなかったりします。
イギリスのギャグ感覚と日本のギャグ感覚は少し違うのかもしれません。
ジョークは右脳で感じる
それではということで、ジョークを聞いているとき、脳はどのように働いているかということを研究した報告があります。
その結果、ジョークを楽しんでいる時は、右脳の前頭前野と言われる部分が活動していることがわかっています。
逆にこの部分に障害を受けた患者は、ユーモアを上手く理解できなくなってしまうことがわかっています。
さらにユーモアに関しては、扁桃体や中脳辺縁系といった部分も関与しているという研究報告もあります。
ユーモアの理解度や反応に性格は関係なし
ユーモアやジョークというと、その反応は外向性の人が良くて、神経質な人は良くないんじゃないかというイメージがありますが、実は外向性であるか、神経質であるかといった性格的な問題によるジョークやユーモアへの理解度や反応速度の違いはないということを証明した研究があります。
しかし、実際には外向性のある人と、神経質な人では強く反応する部位が少し違っていることもわかっていて、一見ジョークを楽しんでいるように見えても、ジョークに対する脳の反応が違っているというのは面白いことです。