最近の人は、電話番号がなかなか覚えられなくなっている
最近の人は、電話をなかなか覚えられないといいます。
別に、昔の人に比べて頭が悪くなったわけではありません。
スマホは、人間の記憶力を低下させる?
スマホには脳トレのアプリもあり、そんなことないんじゃないかと思う人がいるかもしれませんが、電話をかけるということに関しては、人間の能力を低下させてしまう可能性もあります。
皆さんは、友達や会社関連の人に電話をかけるとき、どうしているかを想像してみればわかるでしょう。
現代は、スマホという便利なツールがあります。
一度、住所録に名前と電話番号を記憶させてしまえば、あとはスマホの電話帳から相手の名前が書かれたボタンを押すだけで、自然と相手につながります。
つまり電話番号を覚えることすら必要ではなくなってきているのです。
今でいうと、40歳以上の人は昔子供の時は、スマホなんていう便利なしろものはありませんでした。
それどころか、パソコンすらあまりなかったと思います。ワープロの時代です。
今ではスマホはコンパクトになってきていますが、以前はプッシュフォン式の携帯電話が多く使われていました。
伊丹監督のマルサの女では、大きな肩掛けカバンきたいな大型の携帯電話も登場してきたような気がします。
そして、プッシュフォンが出る前はというと、黒電話がありました。
昔の人がよく電話番号を自然と覚えていたのは、ダイヤルだったから?
小林明子の恋に落ちての歌詞にも、♪ダイヤル回して 手を止めた~ というくだりがありますが、昔の電話はダイヤルを回していたのです。
よく、ダイヤルを回しながら、「ゼロ・サン の ・・・」なんて声を出しながら電話をかけていたのです。
そるすと、まず電話をかけるためには、手帳を開いて見ます。
そして、指でダイヤルを回します。
そこには、視覚意外に触覚が関与しています。
そしてダイヤルが戻るとき、ジッ、ジッ、ジーーーと音がします。番号が1だと音が短く、番号が0とか9だと、音が長くなります。
つまり聴覚でも自然と記憶されることになります。
だから、よくかける相手は、そのつど、手帳を見て(視覚)、ダイヤルを回して(視覚+触覚)、その時に音を聞いています(聴覚)。
特に、覚えようと意識しなくても、4~5回同じ相手にかける間に、体が電話番号を覚えてしまうというわけです。
プッシュフォンでも、番号によって音が違うのではという人もいるでしょうが、その音の違いを実際に意識している人はあまり多くないかもしれません。
ダイヤルはもちろん、プッシュフォンでも、相手の電話番号を教えてくれと言われると、・・・となる人でも、実際に自分がかけるときは、ダイヤルやボタンを目の前にして自然に手が動く人がいます。
これは、触覚というか感覚で、自然と指が番号を覚えているということになります。
スマホでは、名前を検索すれば、相手の電話番号を見ることすらしないで電話をかけることができてしまいます。
現代人が、いろいろな人の電話番号を覚えられないというのも、こうしたトリガーや必要性自身がなくなってきているので、当然といえば当然の結果なのかもしれません。